約 2,552,092 件
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/313.html
ページ:1 2 作品 ■▲▼ 青い夏 371 名前:青い夏1/2[] 投稿日:2006/08/27(日) 17 56 01 ID Rg/whKAx 夏に僕等は 死体になりやすい もっとも高くまで伸びた草が 枯れ果てるよりも早く 太陽が一番高い時に 人は人を殺す 冬枯れた老人に ピストルで熱く踊る不確かさはもうない 昨日僕は川の向こう岸で 優しく花を詰む(殺す)少女を見た 煮えたぎる川に流されていく魚達の腹 それが彼女を催眠術にかけていた 今日もまたあの場所に彼女がいたら 僕は何と声を掛けよう それともただの蜃気楼だろうか ママに聞きに戻らなくちゃ 足の下が幽霊みたいで 靴の動かし方がわかんない 372 名前:青い夏2/2[] 投稿日:2006/08/27(日) 17 57 26 ID Rg/whKAx そんな風さ そんな風に僕等は彼女を亡きものにするのさ わかんないかい ママが言ったんだ そんな風に夏は頭の青くなる季節なんだって ははは 町の人達にどう見えているか知らないが 僕は地上3センチを歩きながら ピストルを片手に探しまわる ポリバケツの裏も 他人の庭の魚籠(びく)の中も 確かめるんだよ 確かにそこに 僕等の死体が在るのか 【コメント】 387 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:2006/08/30(水) 02 16 49 ID BWzNSGej 371 :青い夏1/2:フレーズ、部分の欠片には歌の文句や、墓場の詩、のような、言葉からの目線、 を感じるが。全体で、まとまった印象がない。 391 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 21 19 48 ID 5x/XOYky 371 :青い夏 1点 (自棄っぱちな心情をかって) 915 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/08/30(水) 20 40 11 ID 5x/XOYky 371-372 青い夏 青い精神というものがあるとしたら、それはやはり夏に殺されてしまうものなのかもしれない。 何かを大事にする ということはとても大事で、だけど他人に否定されてしまう(あるいはママに?)。 そしてそれが殺されてしまえば2度と同じ何かを持つことはない。 そんな憤りと怒りと悲しさがふつふつと煮えたぎりながら幽霊となって彷徨っている。 【得点】 1点 葉土 ◆Rain/1Ex.w:1点 ■▲▼ 真夏の手口 373 名前:真夏の手口[] 投稿日:2006/08/27(日) 18 05 43 ID 3ou6hEPd 「あ、もしもし、佐藤さんのおたくですか?」 「いえ、うちは田中です」 「あ、すいません、まちがえました。失礼します」 がちゃん もう一回かける 「あ、もしもし田中さん、ワタクシ~と申しますが 実はですね」 【コメント】 387 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:2006/08/30(水) 02 16 49 ID BWzNSGej 373 :夏の手口 :2006/08/27(日) 18 05 43 ID 3ou6hEPd 真夏のうっとうしさのような中年男性? かなぁ……。なんともいえぬユーモア? 2点 915 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/08/30(水) 20 40 11 ID 5x/XOYky 373 真夏の手口 おれおれ詐欺には気をつけませう。。という詩だった。 【得点】 2点 ななほし ◆lYiSp4aok.:2点 ■▲▼ 夏のバンザイ 374 名前:夏のバンザイ[sage] 投稿日:2006/08/27(日) 18 06 49 ID 1AsfXQdq E氏いわく 「あなたの現世の目的は人を愛することです」 前世では憎んでばかりいたの?私 E氏フォロー 「まあ当時は時代も悪かった」 憎まないと生きていけなかったらしいです E氏「でも何か足りないと思ってた」 はい今でも E氏「北風と太陽の話では北風は寒く、太陽は暑くなければならない 風はそよ風、日は温もりでは寓話にならない」 それはそうかな E氏「だから愛も憎しみも心地よいだけでは面白くない」 はい? E氏「今生は夏です ドロドロな愛を万歳!」 ばんざい 【コメント】 387 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:2006/08/30(水) 02 16 49 ID BWzNSGej 374 :夏のバンザイ:H氏は、小説家の影だが、E氏はなんだろう? 存在感……たりないかなぁ…… 915 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/08/30(水) 20 40 11 ID 5x/XOYky 374 夏のバンザイ ドロドロな愛 が良かった。良かった。 ■▲▼ 夜の庭、ハナアルキの棲む 375 名前:夜の庭、ハナアルキの棲む 1/2[sage] 投稿日:2006/08/27(日) 20 28 44 ID deAgiMKS 父さんは 今週も仕事で行けなかったが 「きょうはどうぶつえんで きょうりゅうとおほしさまをみてきたの」 少々想像力を要するマリカの報告をききながら 夕暮れ 隣家の妹夫婦 ヨコヤマ家へ 花火のお呼ばれにいく ヨコヤマ家の庭にはもう 従兄弟のチビたちがわらわらと勢揃いして 日没を待ちきれずに 花火をはじめてしまう 暗がりゆく草むらの向こうで かさこそと足音がきこえたり 土の瘤のうえ 小動物がふたり寄り添って ぼくらの花火をうっとり見上げてるけど 誰ひとり 気にも留めない チビどもの花火ときたら 仁義もへったくれもなく スカートを焼こうとしたりロウソクを全滅させたり しまいには花火に飽きてしまって マリカにいたってはひとりでお店屋さんごっこをはじめて それにも飽きてとっとと帰宅してしまった 父さんは まだ 花火をしていたいんだ。 376 名前:夜の庭、ハナアルキの棲む 2/2[sage] 投稿日:2006/08/27(日) 20 29 33 ID deAgiMKS しかたがないので 親父たち 夏の庭に取り残されて花火をしている 親父たちは不良なので アイスを食べながら花火をしたり タバコをすったり 線香花火を最後の一本までやり尽くす 「わびしそうだね」 「いや けっこう楽しんでるよ」 すっかり闇に溶けた草むらの向こうは ただ風が吹きぬけるだけで 土の瘤のうえ もう判別もつかない ふたつの屍骸が泥にまみれてるけど 誰ひとり 気にも留めやしない 【コメント】 387 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:2006/08/30(水) 02 16 49 ID BWzNSGej 375 :夜の庭、ハナアルキの棲む 1/2:消えていく、広がっていく花火の煙かなぁ……散漫で拡散してしまうような印象。 916 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/08/30(水) 20 58 01 ID 5x/XOYky 375-376 夜の庭、ハナアルキの棲む 今週も仕事で行けなかった という言葉がいきなり哀愁。 家族の中で少しづつ浮いてしまっている父の姿がきれいに浮き彫りになった。 暗がりの草むらで見ていた小動物は一体何の象徴だったんだろうか? 思うに、父たちの希望とか、夢とか愛とかいろんなもので、しかもどことなく 諦めつつある、あるいは諦めてしまったものであり、諦めたことを少しザンネンに思いながら しかし、やはり埋葬されてしまったものでもある。 最後の一本まで灯された線香花火は父の言葉にしきれないなにものかへの餞別で、その間だけ 姿を現す彼らは少し背筋の冷えるような幽霊譚の怖さをかもしながら父たちの花火を堪能したのだろう。 静かでしかも日常の情景を綴りながら、秘めやかな情感がにじみでていました。 918 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:2006/08/31(木) 00 42 04 ID kOXRkSRD 375-376 プライベートな花火大会に「小動物」の生死の物語が並行するが クロスもしている。なぜならそれは主人公たちの影だからである。 仕事に疲れているからか享楽を受けすぎたからかはわからないが もう子供達のようにははしゃぎまわれないミドルに 花火が消えた後のイメージを重ねた。 夏とはいうものの初秋のような温度を持つ詩である。 922 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:2006/09/01(金) 23 53 38 ID RFtLVKxI 『夜の庭、ハナアルキの棲む』を書きました。リーフさんと918さんには、当 方の思惑をはるかに超えた評をいただき、感謝の念にたえません。 ハナアルキはモルゲンシュルテンの詩から生まれた生物で、ムーミンみたいな ものと思ってください。 ななほしさんの言うとおり拡散していくような効果は意識しましたが、一方で は散漫な印象も与えたかもしれません。 蝶のおならさん、チャンプおめでとうございます。評にもあったように、ぼく はこの詩を読み切れていなかったんですが、それでも充分気になる詩でしたよ。 素直に喜んじゃっていい、と思います。 【得点】 2点 葉土 ◆Rain/1Ex.w:2点 ■▲▼ 蝉 377 名前:蝉[sage] 投稿日:2006/08/27(日) 21 09 58 ID b6A9jHxZ 今年の夏も蝉にとっては 最初で最後の夏になる 彼らには1度しか夏が来ないからだ 私にはあと何回夏が来るのだろう 60回ぐらいだろうか そうなると単純に計算しても 私は蝉の60倍は長生きすることになる 蝉の寿命が1週間として その60倍の60週 つまりあと1年は生きていられるわけだ なんとかギリギリで 来年の夏もまた 彼らに会うことが出来そうだな 【コメント】 389 名前:名前はいらない[] 投稿日:2006/08/30(水) 12 36 14 ID BWzNSGej 377 :蝉 :セミを見ている老人だろうか? 916 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/08/30(水) 20 58 01 ID 5x/XOYky 377 蝉 計算ミス。 918 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:2006/08/31(木) 00 42 04 ID kOXRkSRD 377 回が時間の単位ではなくその比率を寿命のそれに 適用してはならないときにめちゃくちゃな第3連の説明感 とともに半角ではない数字表記の横幅が醸し出す 半ば開き直ったかのような泰然とした感を味わう。 結論がその前提を反古にする手品のようであるが 客は騙されたがっているのだろう。 連分けしたり句点を打たなかったりするのが微妙である。 ほのぼのとしている。 ■▲▼ Cool Aki 378 名前:Cool Aki[sage] 投稿日:2006/08/27(日) 22 15 39 ID oPF6DGve 一筋の光は移動する僕を正確に照らしている 監視されているようだ 汗が出てくる 僕はひょいと陽のゾーンから闇へと移る 汗は出なくなり落ち着くもののやはり僕を無表情で見ている 無邪気な時間が続くと思っていた やがて赤くなり怒った様子を見せる光に 僕は謝りろうと思い自転車を明後日に走らせる どうやら遅かったようでどこかに行ってしまった光を 闇をかきわけて見つけたがそれは偽者だった 今までとは違う世界の呼吸を 僕は自転車を押しながら感じている 【コメント】 389 名前:名前はいらない[] 投稿日:2006/08/30(水) 12 36 14 ID BWzNSGej 378 :Cool Aki:今までとは違う? どんな感じなんだろう? 916 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/08/30(水) 20 58 01 ID 5x/XOYky 378 Cool Aki 一筋の光は、彼を心配する、あるいは愛していた人の存在で、どうにもその視線の期待値に 耐え切れなくなった彼は視線を排除して自分のなかに引き込もる。 気持ちをきり換えたときには既に遅く、偽者しか見つからないのだ。 ■▲▼ 夏の捺印 379 名前:夏の捺印 [] 投稿日:2006/08/27(日) 23 29 54 ID JvjxJM3v 小便雨は蒼い空を呼ぶ 蒼天は太陽を 湿度は入道雲を産み 眉間に垂れる汗は咽喉を乾かす 空は何処までも続くけど 移ろいは早過ぎて 通りすがりの薄着の男女は 駆け足でつまづきながら、走り去り 脳天に刻まれた思い出を 記憶に大事にしまい込み 師走へ至る道のりは 陽炎がたゆたうように 時間の流れに浮かび弾け 一本の遠い道を振り返り 時に眼を擦り 隣人の眩しさを太陽にダブらせ 薔薇の美しさと紫陽花の醜さを 具有した青春は 苦いコーヒーに似て でも甘くて 切なくて 思い出は儚いけれど 時に涙に変り 頬もゆるみ 立ち止まる分岐点では 脳にそよ風を吹かせ 心臓の鼓動とともに 胸を膨らませる 380 名前:夏の捺印 END[] 投稿日:2006/08/27(日) 23 30 57 ID JvjxJM3v 平和と愛を 毎日が夏で 毎日が春で 毎日が秋で 毎日が冬で そんな日々で そんな日々で 平和が無料であるわけでもなく 季節は駆け足で 私は置いてけぼりにされて 気付けば、毎日が夏で 毎日が春で 毎日が秋で 毎日が冬で んなことがあるわけなく 只、平和と愛を 限りない太陽と愛を 【コメント】 384 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/08/29(火) 00 17 11 ID zg0u3K5X 2点 379-380 冒頭の夏の描写から、なんか途中でこんがらがって、最終部の祈 りに向かう必然があまり感じられないのは残念だけど… とにかく「平和と愛を」の祈りが感動的だ。この年になって、平和と愛で心を 打たれるとは思わなかった。胸の中の鐘が響くようだった。 本当にありがとう。 389 名前:名前はいらない[] 投稿日:2006/08/30(水) 12 36 14 ID BWzNSGej 379 :夏の捺印 :なんか、情景がよくわからなかった、まとまった印象もなかった。 392 名前: ◆OPBYKkBBNQ [] 投稿日:2006/08/30(水) 23 55 39 ID 9W4aR0U9 379-380夏の捺印 《毎日が夏で 毎日が春で 毎日が秋で 毎日が冬で そんな日々で そんな日々で》のフレーズに惚れました。 残るものがない、遠い思い出だけを抱いて過ぎる日々、もう何が何やら、って感じで読んじゃいました。 916 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/08/30(水) 20 58 01 ID 5x/XOYky 379 夏の捺印 題がちょい駄洒落? 内容は夏の点描 時が急ぎ足で走り去っていくのを感じた。 師走 という言葉が無粋な気がする。後半が少しテンションが落ちた。 917 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/08/30(水) 21 06 46 ID 5x/XOYky 第二連 毎日が夏で 毎日が春で 毎日が秋で 毎日が冬で このフレーズが泣けた、一つの見かたでは、文明の利器によって季節をいかようにも演出できる現代と、 その演出を何によって購っているかという問いかけ。 いまひとつの見かたでは、季節の移り変わりがないほどに均一化してしまった日常であり、 進展も変化もない、夢も希望もない人生。 そういう希望のなさのような気分を背景になお、平和と愛を、太陽と愛を願う。 923 名前:穢土 ◆34law0hz56 [] 投稿日:2006/09/02(土) 12 15 52 ID A1ASRHsF 夏の捺印を書きました♪ 私は夏を迎える(又は過ぎる)ともう冬だ!と考える癖があります。 そして又一つ齢を重ねるんだ!というふうに考える癖があります。 寝惚けていると月日はあっという間に過ぎてゆく、そんな儚さと日々是好日と願い、それに時の大車輪の酷さを描き試みました。 平和ってのは寝惚けている。平和でない処に愛がある。なんて♪ 大御所カノープスさんどうもありがとう 葉土さんどうもありがとう あぶくさん好評ども そしてななほしさん!いつもありがとうございます。お疲れーです♪ 蝶のおならさん♪オメデス 【得点】 3点(準チャンプ作品) Canopus ◆DYj1h.j3e.:2点 ◆OPBYKkBBNQ:1点 ■▲▼ はぐれ蛍 381 名前:はぐれ蛍[] 投稿日:2006/08/27(日) 23 56 16 ID Gu4LkWvp 降る闇に 心がきしむ夏の夜は はぐれ蛍に連れられて 思い出迎えにいきましょう 朝顔模様のしゃりしゃり浴衣 ちゃぽんちゃぽんと水風船 アイスクリンはざりざりきーん 松葉の花火がぱちぱちぽとり 満天の星 ためらいもなく 世界をねだった子供に戻り 深草の原駆けぬけて 揺籃の川ひるがえり 今はもう亡き父母の 面影えくぼで語りましょう 【コメント】 389 名前:名前はいらない[] 投稿日:2006/08/30(水) 12 36 14 ID BWzNSGej 381 はぐれ蛍 :はぐれてひかる、面影……かなぁ。なんではぐれたの? かなぁ… 391 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2006/08/30(水) 21 19 48 ID 5x/XOYky 381 :はぐれ蛍 1点 (音がよいので) 917 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/08/30(水) 21 06 46 ID 5x/XOYky 381 はぐれ蛍 やわらかな口調で、やわらかで懐かしい情景が描き出された。 起承転結のきっちりしたよい構成。 925 名前:あぶく ◆OPBYKkBBNQ [sage] 投稿日:2006/09/02(土) 16 05 19 ID ehNRfJvv 審査員の皆さん、いつもありがとうごさいます。 遅くなりましたが、前回『ランプ』書きました。 結婚は意識してませんでした。ボルカさん、虫さんの評、嬉しかったです。 今回は『はぐれ蛍』を書きました。 ななほしさん、リーフレインさん、評ありがとうございました。《はぐれ蛍》という言葉は、何かで読んだ“蛍は死者の道先案内人”(←あやふや)という記憶から、浮かんだ言葉です。あんまり意味はなかったりして。 で、どひゃあ!『夏の終わり列車』はリーフレインさんの作品でしたか。生意気申し上げましたぁ。 しかし、海で死んだ子供がその海を手の中におさめ、遊び足らないかのように、ざぶんざぶんと揺らしながら、季節は巡れど決して再びは戻らぬ夏=時間を引き連れて去ってゆく、父の姿を探しながら、っつうのは、めちゃツボでした。 時間がなくて書き足りなかった分を書いたりして。 『夏の捺印』が穢土さん作というのも、全然わかんなかったし、この、審査後で作者がわかるってシステムは、ほんと楽しいですね~。 で、しつこいけど前回の『パニック』。あの作品には、なんだかえらく感銘受けちゃったんで、よかったら作者さんには、作品意図だけでも教えていただけたらなぁと思います。 長々と書きましたが、蝶のおならさん、チャンプおめでとうございま~す! 【得点】 1点 葉土 ◆Rain/1Ex.w:1点 ページ:1 2 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/509.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 作品 ■▲▼ 実験 405 名前:実験 [] 投稿日:03/10/15(水) 17 21 ID S7ipzY8E New!! ★☆★☆★皆さんにワンクリックで10万円儲かる方法を教えます!★☆★☆★ それは・・・ 審査員になってこの作品に3点を付けて頂くだけ! 審査時に銀行名、支店名、口座名、口座番号をご指定ください この作品がチャンプになったらご指定の口座に10万円振り込みます 皆さんの審査をお待ちしています!! 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ サンデーモーニング 424 名前:サンデーモーニング [] 投稿日:03/10/16(木) 02 03 ID f/5ilk3Q New!! サンデーモーニング カーテンがひとりでにひらいて 金色の風が吹き抜けた もうすぐ鳥達がやってくる 届け物にやってくる ほら 黒いハトが赤い実を 白いカラスが青い実を ポケットにそっと落とすと はばたき 太陽にとけていった 二つの実を掌に載せて 握り締めると 紫の汁が滴れた 《マフィアのさえずるハーモニー》 リフレイン リフレイン リフレイン (オマエ) リフレイン リフレイン リフレイン (あいつの) リフレイン リフレイン リフレイン (娘か?) ディストーション (…かわいいなぁ) 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 北極星 427 名前:北極星 1 [] 投稿日:03/10/16(木) 16 02 ID SqBMaQcf New!! どこをみても おまえがいるのだ 世界じゃない 空の陰陽に かけ離れた 砦のパイプに噛みついた おまえがいるのだ 428 名前:北極星 2 [] 投稿日:03/10/16(木) 16 10 ID SqBMaQcf New!! 誰も木星あたりのガスを吸ったり吐いたりしながら レンズに己を流し込む光の束が流星のエルドラド 「バーテンさんサイドカーを」 ドイツの軍服如きに解るはずもない 429 名前:北極星 3 [] 投稿日:03/10/16(木) 16 16 ID SqBMaQcf New!! 重低音で人の頭を狂わすような奴なんだからさ 「サイドカーを サイドカーを 俺にサイドカー」 もうまともな二足歩行も出来ない インドの漆黒の娘の踊り 有名なタブラッカ 悔しく 虚しい 夜に 果てのない旅路にコスモスの微笑 430 名前:北極星 4 [] 投稿日:03/10/16(木) 16 23 ID SqBMaQcf New!! 窓辺に踊っているのだろう 漆黒娘も微笑した この海の向こう 空の下 大河につながる 明日なき 運命に 漆黒娘は微笑する コスモスに今があるのか その湾曲の先端に何が見える 431 名前:北極星 [] 投稿日:03/10/16(木) 16 28 ID SqBMaQcf New!! ノー! 番号入れるの忘れたーっ! 今1~4まで書きました。 許してください。失格ですか? 432 名前:北極星 [] 投稿日:03/10/16(木) 16 36 ID SqBMaQcf New!! 5:このたこ焼きを空に浮いて 潮が満ちてゆく 俺はこの北極星に目を避け いつでも中心にいるのだ。おまえは陰陽の砦のパイプの中に今日も噛みついている 完 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 冬桜 461 名前:冬桜 1 [] 投稿日:03/10/17(金) 20 05 ID TAcSYCvz New!! 僕は人生を換金しようとしている 質草に入れようとしている 就職する時そう感じた 昨日初めて誉められた それで僕は変わっていくべきなんだと思ったんだ タイムカードを押して僕の人生に刻印を刻む 資本主義社会に生きるってそういうこと それは愛すべきこと もっと強く成りたい 462 名前:冬桜 2 [] 投稿日:03/10/17(金) 20 06 ID TAcSYCvz New!! 今日も帰りが遅くなった スーパーの見切り品で夕食を済ませた 一人じっとりと重い布団で寝ていると 妙に悲しくなってしまう 「スポイルされる」という言葉が浮かぶ でも生きていけるんだ 今日も色々とお金を支払った あと三日経てば給料が貰える 明日は休日だ 先月 君と最後に会った日のことを思い出す でも上手く思い出せない 君がどんな服を着ていて どこへ行って どんな会話をしたか どんなことを感じたことも思い出せない その日のレシートを捨てられず 財布に入れっぱなしにしているのに 思い出せないんだ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 無題 463 名前:名前はいらない [] 投稿日:03/10/17(金) 21 20 ID XUEqRlp3 New!! ゴムゴムの実落ちてないかな。 ゴミゴミじゃなくて、、、 ゴムゴムだって。 手がびよぉーーーーーーーーーーーんてさ。 伸びてほしいわけ。 いい子いい子したげるのに。 決して、物は盗みません。 ほんとだから。 お願い。 びよぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんって。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ おんなのこ (464-467の本文) 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ xxxxOxxxGxxxxx (468-470の本文) 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ あなたへ (471の本文) 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 黄金の日々 (472-474の本文) 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 朝食 (476の本文) 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ ムーンバット 484 名前:ムーンバット [] 投稿日:03/10/19(日) 23 11 ID 5zx15BZU New!! ムーンバット ムーン ムーン 大事にしよう黄金の輝き 黒くよぎる月夜のこうもり 誰にももてる月の光 輝きがわかるのは黒くよぎる 月夜のこうもり 月の光を持ってるかい? 蝙蝠の皹で確かめてごらん ほら、なくなった 月の光 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 赤服野郎 485 名前:「赤服野郎」 [sage] 投稿日:03/10/19(日) 23 19 ID 6cySvT5P New!! “貧乏人は粟を食え” まったくいい言葉だ この言葉が俺に意味を与え存在を許したのだから ここはちっちゃな姉弟の寄り添う部屋 しっかり抱かれたこぶたちゃん貯金箱 うさぎさんの赤いオメメに、鼻水の跡 ジャラッ ジャラッ 銭の音 しめて726円ナリ 子供って生き物は無垢だから ちっぽけな財布で大きな夢を見ようとする 優しい姉は弟のために 心を込められたそのこぶたは だがしかし 雪舞い散るこの空のもと 二人を包む外套にもなりはしない オトナの加護に見放された子供は夢も見れない 恵まれた者には暖かいスープと豪華な贈り物を そうでない者にはなけなしの憐憫と我慢の笑顔を 君達が笑っていれば周りのオトナは安心するのです あなたたちには相応の道が用意されています どうか欲張らず 夢を見ず 私たちの取り分を犯さないように “貧乏人は粟を食え” だから俺がいる この俺様が街に降り立つ意味がある どんなに荒んだ世にあろうとも ガキは夢を見る権利がある そしてソイツを護るのが俺の仕事だ 486 名前:「赤服野郎」 [sage] 投稿日:03/10/19(日) 23 19 ID 6cySvT5P New!! 雪が舞い 息の白む冬 凍てつく白の中 俺は世界でもっとも “赤”の似合うオトコになる この街が俺のショバで カワイイ子猫とスネタ小童が俺の客 偽者の赤服野郎はどうやら札束の重さに被れているらしいが 俺のソイツはちょいと違う なんせこちとら生粋よ 世のガキのピュアな夢と 想いの詰まったこぶたちゃん貯金箱が俺の動力源 想いを込めたカネには数字以上の重みがある ソレを見抜く千里眼と 想い相応の贈り物を用意し絶妙のタイミングで届ける この二つのスキルを併せ持つ 我が名は こころ駆動型”サンタクロース” さぁガキどもよ 12.24の寒空の夜 テメェらの部屋の窓は全開でたのむぜ まん丸お月も霞むくらいの キラキラ星の砂振り蒔きながら 夢の扉をノックしよう 欲しいモノに糸目はつけんナ 顧客リストにさらっと目を通す さあて今年も大繁盛だ いくぜトナカイ 資本主義の規の外 こっからがサンタ家業ときたもんだ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 金花色 489 名前:金花色 [] 投稿日:03/10/20(月) 00 00 ID 9xGln0/u New!! 人様は様々 揺れる花のように あれやこれやの色があり わたしはといえば 散らかっている黒に 時折、一雫の晴れた色を添えるのです 浮きもしない鬱陶しさに 華を僅かに添えるのです はらはらと はらはらと 胸にすくっているのです 誰がそれを知る由もありはしません 人様のもつ色の訳など それはもう空より移り気で 誰も知る由がありません あの夕陽の金のように 輝けたとしたって 誰も 誰も知ろうともしないのですから 誰に解る筈もないのでした 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/490.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 4 5 作品 ■▲▼ 携帯が再 408 名前:携帯が再[] 投稿日:03/01/14 09 57 ID mInYjZzy 湯に浸りながら ま~たりと句を詠む どれ位の時が流れただろう からだが ほかほかと暖まり ふらふらと夢心地 暫しの時は流れ 湯の冷たと 仲良く浸る 書きかけの句に 気付く この湯には魔物が棲んでいるかも 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ サイナラ 409 名前:サイナラ[] 投稿日:03/01/14 23 03 ID M2SAlNEq 僕はどうしても 出会ってしまうし 出会ってしまった影を そうは忘れられない あの日 僕が投げかけた光 夕焼けに染まった山みたいに こっちへ歩いてきた君 いま 僕の前に 展開している すべての景色 百年後 あるいは十年後 もしかしたら明日 それとも一瞬の時の後 消えてしまっているかもしれない 机の上で 人形がおどけている 少年の頃に縁日で買った トボけた人形 僕はきっと愛していたんだろう いま それがわかる なぜなら机の上にある人形が 幻でしかないから 人形は 遠い昔になくなって 記憶の海から 還ってきて いま そこにある たくさんの海藻を からだにくっつけて それは宝石みたいに光り さまざまな表情を繰り出す 410 名前:_[] 投稿日:03/01/14 23 03 ID M2SAlNEq 笑った表情は あの日の君みたいに オレンジ色に 染まっている 僕は何を喋ったんだっけ 君は何と答えたんだっけ すべての言葉を録音して 残しておけばよかった ただ山の稜線を 焦げたみたいなカラスが三羽 渡っていったのは 覚えている 君は血だらけで 笑っていたっけ 残してきた心が 染みついた人形 もう 帰るのかい? また おいで もう 会えない? 左様なら 「左様なら」といっては そこに 残してきた影たちが 寂しがっている せめて「サイナラ」といいたい 再なら また 会える 会おうよ 幻でも 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 故郷 411 名前:故郷 1/3[] 投稿日:03/01/14 23 52 ID 54eogrx9 いぶされた夕陽が 煙突につき刺さってゆく阪神工業地帯の一角 俺は裸足にべた靴をはいて 鋪装の剥がれたその路地をゆく にぶい足裏の痛みに 俺はいよいよ引き返す気力も なくしている かつてより低くなった 長家三軒目の軒先で かつてから老婆だった女が どろどろの卵油を焦がしている その苦いにおいが 風のない冬の宙に淀み ゆっくり路地の隅々へと 夕陽とともに 沈んでゆく 暗いものがいっそう暗い その中を 俺はただ 目を凝らして 探している 傾いだ細い電信柱を過ぎ 妖怪のような瞳光らせた少女たちのゴムなわを過ぎ 首の欠けた風見鶏 のある古い邸宅を過ぎたら 赤茶けた木板の露出した 砂壁の家がある 見つけた 俺の 生家だ 412 名前:故郷 2/3[] 投稿日:03/01/14 23 54 ID 54eogrx9 そこがすでに廃屋になっていることを 教えてくれたのは かつての 俺の恋人だった 来月には誰かと結婚するという時期に 電話をかけてくる誠実な悪意を 不誠実な俺は 受け取りきれずに 泣いた 泣いて何か愛のようなことを口走ったかもしれない その後の鋭い沈黙がまるくなった頃 彼女はあやすように言った 「あの家にはもう誰も住んでいない」と いまでは表札もカーテンもない 死後の生家 それでも箱のかたちで いまだ何かを囲っているだろうか それを確かめるため 俺は恥ずかしげもなく ここへ帰ってきたのだ 生活も思想も失望も優雅も すべて持ち出したつもりの俺が 残してしまったもの どうつないでも幅が合わないで捨てた 俺の部分を しかし 別にとり戻しに来たわけではなかった 閉ざされた戸口をまわり 割れたトタンの低い塀を乗り越えて 裏庭 砂と植物のまだら模様の上に降りても もちろん そこには何もない 413 名前:故郷 3/3[] 投稿日:03/01/14 23 55 ID 54eogrx9 彼女の真意も 俺の感傷も そこには何ひとつない あるのは隙間だらけな俺の かつて部分であったような何ものか 拍子抜けするほどに ありふれたものだけだ 念のために俺は そのすべてを割ることに決めた 目を閉じ そいつの胸ぐらをつかみ もう再び愛することのないように なまの拳でうち叩く もう再び部分へと帰らないように こなごなにうち砕く 思い出しようもない 粒となるまで * 裏庭で踊り終えた俺の ここは 立つ場所ではなかった 星の見えない空だけが 俺の 故郷だった 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 再放送のカタストロフ 414 名前:再放送のカタストロフ(1/2)[] 投稿日:03/01/15 00 23 ID A/XNIFvB テレビ画面が記憶の扉を開けた 遙かなる夢の幻視のように 小学校から帰ると 祖父がみていた時代劇 映画館のように暗い部屋で 俺が側に来ても気づかないほど 熱中しているその姿はブ・キ・ミだった 今でもはっきり覚えている ブラウン管に照らされた蒼白い顔と 光線の影になったまるい背中を ドラマに没入した恍惚の表情と 孤独で侘しいその後影を あれから何年たつのだろう 画面の剣士は今も颯爽として 悪役どもを舞うように斬っていく 華麗なる殺陣(たて) それを祖父は食い入るようにみていた 今だからわかる―― あのころの祖父の荒涼とした風景が そう罵る現実の有象無象たちを そう言って足蹴にする連中を 祖父は心の中で斬っていたにちがいない 415 名前:再放送のカタストロフ(2/2)[] 投稿日:03/01/15 00 24 ID A/XNIFvB 剣士の活躍はあまりにも痛快だ 犀利な疾風(はやて)のように 呪詛の化身が斬る.斬る..斬りまくる... >貴様らこそ死..死ネ...死ネ.... 腐れきったこの人間ども 愚劣きわまりない蛆虫ども !殺る !!瞬転殺る !!!一閃また殺る >ウォ..ウォォ...ウォォォ...ウォォォォおおお {潰す {{潰す脳天 {{{電撃ぶっ潰す ああ華麗なる殺陣 悪役どもは小気味よく倒れていく この爽快感 このカタストロフを 祖父もきっと感じていたのだろう ふと気づくと―― すっかり黄昏れた部屋で 小学生の孫が 画面に熱中している俺をじっと見つめていた 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 歩行 416 名前:歩行[sage] 投稿日:03/01/15 01 09 ID x9Vgjj1E 始まる 気がした ふと 光が射す ような 気がした 暗闇の 恐ろしさ それさえ 乗り越え 誰かの 笑った顔が 素晴らしいと 思える ような 気がした 生きている そう 感じる 気がした 先の道を 踏む その 尊さを 見つける 気がした 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 再びかえることのないもの 418 名前:再びかえることのないもの[] 投稿日:03/01/15 12 56 ID PAdsdOit 引き出した アルミホイルの眩しさに 目がくらみ 立ちくらみ 握り潰した 光は弾けて乱れ飛び しおれたまま かえらない 惨めでも 悲しくても どうやったって どうやったって 再びかえることのないもの それはしおれたアルミホイル。 それは何より、 移ろう時。 そこにいた僕。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ re-sort 419 名前:re-sort[sage] 投稿日:03/01/15 17 30 ID zFcwFdRY 再び降り立つ地は血にまみれ 千々に砕かれたPrideは何処Pravda最早失せた真実とGeographicのクレーマー 平熱を装う38度線ふらりふらり朦朧の混濁Gold Rush Hourの飛び込み自殺に苛立ち 紛れ込むi-modeの喧騒雑婚の種 ザクザクザクザクと繰り返すザクザクザクザク だからさー オレはさー 言いたい事言ってるだけだけどー 何か不満あるわけー? それって表現の自由って言うかー 言論の自由奪うって感じー チョーウゼー 再然するエルサレム 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 螺旋階段を歩く様に 421 名前:螺旋階段を歩く様に[] 投稿日:03/01/15 19 12 ID xABCN9kv 420は間違いです。すいません。やりなおし ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 幾度となく 我 煩悩の赴くまま 幾度となく 我 過ちを侵し 幾度となく 我 涙色に染まった 幾千の歓喜と 幾千と懺悔と 幾千と後悔と 歴史が繰り返り返される様に 性懲りもなく 我もまた 涙が良心の回帰線を越えたなら 笑えばいい 笑いなよ そして笑われてくればいい そして、再び 螺旋階段を歩く様に 我は進む 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 4 5 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/542.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 作品 ■▲▼ 内側 549 名前:内側 [sage] 投稿日:03/05/17(土) 14 36 ID Uxl8kMH/ 内側から突き上げてくるものは何でしょう 人々の視線に日々怯えながら 内側から突き上げてくるものは何でしょう もうそれ以上言わないで 内側から突き上げてくるものは何でしょう 怖い怖い怖いコワイコワイ 内側から突き上げてくるものは何でしょう 痛い 痛 い イタ 内側から突き上げてくるものは何でしょう それはすっぱい液体 赤くどろどろしたもの 後悔 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 中なかなか 550 名前:中なかなか [age] 投稿日:03/05/17(土) 22 49 ID Bb7MZh8x 内の対は外ですが 中の対はなんでしょう 上中下というくらいなので 中の対はないのでしょうか これは、内や上をプラス、外や下をマイナスとしたとき 中はゼロであるということでしょうか また「中国」という国名が世界の中心であるということに由来するということ などを鑑みれば、やはり中=ゼロ=中心(例えば数直線上においても)と言えるとおもいます はて中心とはなんでしょう(なかなか良さげな言葉です) 中心:1まんなか 2ひじょうにたいせつな・こと(ところ) 3ものごとの集まるところ By 三省堂国語辞典第四版 (この辞典は僕が高校生のころに終業式の三日くらい後に学校に荷物を取りにいったら自分の辞典がなくなっていて代わりに担任の先生が図書室から取ってきてくれたものです) ゼロは最強の数です 「おれ、49146までいった」 「おれはまだ三万までいかんわ」 「お前らレベル低い争いしてんじゃねぇよ、まず十万いこうぜ、なっ」 などという奴らもゼロに交わればゼロなのです 551 名前:中なかなか [age] 投稿日:03/05/17(土) 22 49 ID Bb7MZh8x 中心とは無視できない存在です 「おれ、ちょっとマイナスいってくるわ」 「あいつん家プラスなんだよな、かったりぃ」 「じゃあ、まん中で待ち合わせね」 と人々は中心を中心に生活しているのです ああ、交わりたい 孤高でありたい 内にも外にも居れない僕は 世界の中の中でありたい なのに東京は ひとが多すぎる! 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 中とは 552 名前:中とは [] 投稿日:03/05/17(土) 23 10 ID 8znh+9qi 上では奢る 下では失礼 だから中が丁度良いのだ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 葡萄の季節 555 名前:葡萄の季節 [] 投稿日:03/05/18(日) 03 48 ID yNezqLr3 初めて葡萄がなりました。 濃い紫色のぷっくりとした葡萄です。 だけど一粒食べたらすっぱかったんです。 それでも、それがおいしかったんです。 だれもこの葡萄をおいしいとは言いません。 ただひとり、僕だけが、 おいしいおいしいといって食べているのです。 それでも、葡萄の枯れる季節がくるんです。 僕の葡萄が枯れる季節が来るんです。 僕はあんまりにも葡萄が愛らしくて、 葡萄の皮を取っておいてありました。 自分の部屋の壁一面に張り、 僕の部屋は濃い紫色でした。 僕は壁から、葡萄の皮を引っぺがし、 僕の体に張り付けて、 地球の中にもぐりこみ、 葡萄の季節を待つんです。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 無題 557 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:03/05/18(日) 18 42 ID w6PZA5Gd 中々皆と仲良しになりたくともなれないで中立的立場を保つ自分がいてその心 の中にまた仲良くなりたい自分と仲良くなりたくない自分と中立的な立場の自 分がいてその中立的立場にいる自分が仲良くなりたい自分と仲良くなりたくな い自分の真ん中で見ていてまたさらにその中に仲良くなりたいのかなりたくな いのかよくわからない自分がいるのでこれまた中々どうにもならずに仕方なく 仲本工事の体操演技でもビデオで見ながら悶々と家の中にいるのでした。 558 名前:名前はいらない [] 投稿日:03/05/19(月) 00 13 ID w4TtduGG 「中」というお題は、人体(の中)とか、生命の……イメージが強いんですね。 ちゅんはマージャン一発で、積もれないのが、つらいところですね。 山の中だったのかな? 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 鳥が空を飛んでみたら。 563 名前:鳥が空を飛んでみたら。~1~ [] 投稿日:03/05/19(月) 18 09 ID WwsWhSDS 「自由になりたいんだ。」 その小鳥は思う 「出来るなら 毎日窓の外の青い空を 自由自在に どこまで求んで行きたいんだ。」 小鳥は思う ある暑い夏の日 その日は風が強かった 部屋の中を吹き抜ける風とともに 小鳥のカゴはゴトンっと倒れた 564 名前:鳥が空を飛んでみたら。~2~ [] 投稿日:03/05/19(月) 18 13 ID WwsWhSDS 小鳥の視界には 加護のわずかな脱出口が見えた その穴が小鳥にどう見えたかは知らないが 鳥は飛び立った まだ見ぬ希望へと向かって。 燃え尽きることのない太陽 果ての見えることのない大地 どこまでも青かった空 小鳥には全てが新しく見えた 565 名前:鳥が空を飛んでみたら。~3~ [] 投稿日:03/05/19(月) 18 17 ID WwsWhSDS 小鳥は飛んだ そりゃもう自由奔放に そのうちドコからか 「アイツどこの野郎だよ?」 「見たことねぇなぁ」 「何ぃ?ダッサ~」 こんな様な話し声がちらほら小鳥の耳に 小鳥は耐え切れなくなり また戻った 自分の居場所に 束縛から自由を求めた小鳥 小鳥の目に自由はどう映ったのか 小鳥はそれからカゴから出てない 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 六年間の呼吸 566 名前:六年間の呼吸 [] 投稿日:03/05/19(月) 22 30 ID iiY0uxpx この錆び付いた鉄棒を握った 数え切れない腕 この渇いたグラウンドを駆けた 数え切れない脚 この色褪せた風景を映した 数え切れない目 きっとあの頃は最も愚かで 最も研ぎ澄まされていました なにもかもがたいてい形を変えていきました 世界の中心とその広さの定義を 何度も塗り替えては 何度も塗り替えていました それは空気のように柔らかくて いつでも満ち溢れています けれど誰が 己の呼吸などを意識することでしょうか ほとんど気にもせず 少しづつ世界を吸い込み 取り入れては また 少しづつ吐いては 世界に混ざっていくのです 今のわたしには 今の生活があります 「絶対に、自分とは絶対でありたい」 頑なに線を引き 寸々になるまで身を引かなかったあの頃 きっと裏切られたと思うかもしれません ただ それでもすこし 許してくれるような気がするのは 今でもすこし わたしのなかに あの頃のわたしが残っているからでしょうか 真夜中に忍び込んだ見慣れたはずの校舎は もう朝を迎えないかのように いちだんと静まり返っています 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 六月の旅人 567 名前:六月の旅人 [sage] 投稿日:03/05/19(月) 22 39 ID rKJRv3Gg 雨がやんだら 屋根を強くたたくこの雨がやんだら 彼方にけむる荒野をめざして 歩いていこうと心に決めていた 雨の中の山小屋はぼくの城で ぼくは(ひとりで)すべてを築きあげた ぼくのあらゆる理想や夢や欲望や あきらめや妥協がそこには詰まっていて それはそれで ぼくは快適だった 雨がやんだら 屋根を強くたたくこの雨がやんだら 彼方にけむる荒野をめざして 歩いていこうと心に決めていた ぼくの城は ほどよく強固であり ほどよい広さであった ほどよい湿気をたもち ほどよく友の訪れがあった ほどよく幸福な幼年時代を過ごし 肉親の愛情を都合よくもまだ覚えていた ほどよく不自由のない経済状況で ほどよい友情や愛を確かめあい 若干の恥や挫折や苦痛を味わって ほどよい位置で卒業写真におさまった 暇を持て余しては 何か面白いことない? と言って 皆で笑いさんざめいていた 568 名前:六月の旅人:続き [sage] 投稿日:03/05/19(月) 22 40 ID rKJRv3Gg 雨がやんだら 小屋の屋根を強くたたく この雨さえやめば 雨に遠くけむる 山のむこう 海のむこうへ 今度こそ 歩いていこうと心に決めていた そう いつの間にかぼくの体は大きくなって 頭はすっかり天井を越えて 小屋を壊すまいと必死に身を縮める 降り続く雨に屋根はすっかり腐って ずぶぬれで洟をすすりながら ぼくは まだ ここにいる 雨がやんだら 屋根を強くたたく この雨さえやめば 彼方にけむる荒野をめざして 歩いていこうと 心に決めていたのに 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/494.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 4 作品 ■▲▼ ヒトダルマ 272 名前:ヒトダルマ[] 投稿日:03/01/04 14 41 ID izC4tDg1 灰白色の丘 まるで夜の雪原のよう カクテルライトの切れ目から ニンゲンが姿形を変えながら 絞り出されていく なんと静寂 まるで退化 雪ダルマのようなオブジェ 表皮は崩れて石灰色 小型のニンゲンのような影が 蹴る格好して またひと皮崩れ 丸みだけになった輪郭 ヒトダルマ 黒の王が闇夜から見下ろしている 灰白色の丘に 黒いヒトダルマがうようよと蠢き出す 不規則に 定めなく 原始の玩具を探しているように 遠未来の苦痛から逃れてきたように それは行先なく 私が宿泊したホテルは背中を向けており 真新しい蛍光灯に人心地する窓の 外へと視線を投げた先には そんな光景が広がっていた 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 風花(かざはな) 273 名前:風花(かざはな)[] 投稿日:03/01/04 16 03 ID /jz15iZH 風が吹いた どこから? 風が吹いた どこへ? いつからか走っていた 長い長いみちを風を追って 何度も何度も転びそうになる・・・走り始めたのはいつの事だったか? そんな私を嘲笑うかのように風は・・・・・消えた 歩いて、走って、歩いて、走って、、、、 いつか気がつくだろうか いつか思い出すだろうか 風には追いつけない事に 私は初めて座りこんだ 新しい視点 そのまま横たわった ・・・空が・・観えた・・・ 風と共に雪が舞った これを風花ということを私は知っている 私は起き上がった 風花の向こうが観える いつからか走っていた 長い長いみちを この道の『先』を見るために 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 糞猫 286 名前:糞猫[sage] 投稿日:03/01/05 02 10 ID ZPYKBgfJ 目隠しされた人間達 延々と広がる不確定要素に投げ出され 幽かに光る暗闇の中の未来図は 拾うたびに一瞬で侵食され 手に残るのは絶望と そこから生まれる無意味な切望 その繰り返しが先へと僕らを導く 果てしない確実な絶望の連鎖は ありえない希望の影にとりつかれ ありもしない未来へと 絶望の少しでも先へと 前に進む人間達 僕が全てに絶望したいのは 幸福の追求を放棄したのではなく ほんとに幸せになりたいから なんの未練も無く死ねるのは さぞかし安らかなものだろう 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 舌先 288 名前:舌先[sage] 投稿日:03/01/05 05 42 ID P5z5En/x 伸ばした舌の先で また飛ばさせた 今日は少な目で3回だけど 稼ぎは1万2855円 中途半端な数字だねって 色々あるわよ この世界にも ホントはあの店だったら もっと稼げると思うけど 足広げるのは好きじゃないの でさ この舌でいいの? 口説いてくれるのは嬉しいんだけど 男はナナメにしか見れないのよ ほら、どう? この舌の先 あなたキスしてくれる? ねえ、どう? この舌では あなたは飛ばしたり できないのかしら? 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 明日は昨日の冬 290 名前:明日は昨日の冬[sage] 投稿日:03/01/05 16 33 ID 87+X3YQ+ 明日は昨日のワンピースゆれていく朝に 曇りつづけた白い窓の外からぶつかって 消えていく雪すずめの声だけ投げつけていく 南からやってきた翼のある鉄の像が 夢を串刺しにしていった木の枝 つかんだまま駆け上っていった人の叫び 触れた指先にはもう冬の張り出した空気だけ吸い取って 周りだけ抱きしめられたような疎外感に連れられて やってきた 何も見えないだけの事件だった その冬はただ静かな風の中 何もない狂った空 ひし形した模様の羅列を区切っていく線の上で ただ跳ね回る水と踊り続けた君の顔を見て 笑い続けた犬も猫も僕の指先もあと少しなんだ その冬まであと少しなんだ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 運命 291 名前:運命[sage] 投稿日:03/01/05 18 37 ID Z6do+A92 薄暗い部屋 うずくまる私は うつむいたまま 歳をとってゆく 口から唾液を垂らして 私は 計り知れない 悲観に飲まれてゆく 白昼の幻の後 私は死にたくなり 酒を飲み いつものように逃げだし 創り出した 自己欺瞞の中で 何も変わらない 日々を繰り返し そして 自分の悲惨を嘆いて 今は絡み合いほどくこともできない 鎖に縛られ 死を願って 正当化した言葉の中に堕ちている しかし ここに私を縛るものはない ただ 自己逃避が私を閉じ込める 死ぬことは逃げることではない だが 死を語ることは逃げている 私は自分を壊す 心の檻を 偽りを 惨めな自分を認める 先にいる自分を そこにある未来を 少しでも望むものに 変えれるように…… 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 先 292 名前:先[] 投稿日:03/01/05 22 13 ID hNIMZsbT 「でも、本気じゃなかったんでしょ?」 「今度だけは許してあげる」 「ねえ、お腹空かない?」 「コンビニで何か買ってくるね」 「ウフフフフフフフフフ」 あの視線はまるで 尖ったアイスピックというよりは 5mm口径の+ドライバーだ 何だか胸が痛くなった 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ サキちゃん 293 名前:サキちゃん[] 投稿日:03/01/06 00 00 ID 0lsoBP+G サキちゃんは 先に生まれたから、サキちゃんなんだって 彼女のパパがテレビで笑いながら話していたのを 8歳だったサキちゃんは、どんな気持ちで見つめていたんだろう。 私には許せなかった、そんな適当な名前のつけ方は。 従姉妹の私だから、格別に同情しているつもりにはなれる。 彼女に同情した人間を日本中から集めたら、きっと私の家では足りない。 それでも次の日、いつもと変わらない笑顔でサキちゃんは、私の家に遊 びにきた。私の同情など歯がたたなかった。一緒にバーチャファイター で遊び、24戦21敗で私が大きく負け越した。テレビの奥ばかり見ていた のでは、小学生が相手でも勝つことは難しい。 テレビの奥から、アトちゃんがやってくる足音がする。 アトちゃんがやってきたらサキちゃんは 先ちゃんになり 私は先ちゃんを抱き締めて泣いただろう。 サキちゃんはいつでも笑っている。 6歳の彼女に聞いたことがある。 きょうだいが、欲しくはない? きっと11月だったのだろう。彼女の家の台所は薄寒くて暗かった。 裸電球のように光ったサキちゃんの顔が、こういった いもうとが、ほしいなぁ 294 名前:サキちゃん(2)[] 投稿日:03/01/06 00 02 ID 0lsoBP+G いま、くたびれかけたフローリングのワンルームで 鏡の中に立っている女は、27歳になったサキちゃんではない。 それは私。 サキちゃんは昨年、13歳でその時を止めた。 ずっと同じ歩幅で歩いていた少女を、私は一歩引き離してしまった。 私にはきっと永遠にわからない。一郎二郎三郎兄弟の気持ち。 母は私に有名な映画女優と同じ名前をつけた。 女優の名前は、平凡な名前。 二人の兄には時代劇俳優の名前がつけられている。 私は人の名前の由来には意味があると思っている。 私は錯覚をしているのかもしれない。 サキちゃんは スイッチの切れたテレビの奥からやって来る アトちゃんの足音を消すためだけに いつだってバーチャファイターの電源を入れていた。 私は錯覚をしているのかもしれない。 十歳くらいのサキちゃんが、川のほとりに立っている。 川面がキラキラにちょっとだけ濁点をつけたようにキラめいていたから 初夏か晩夏だったのだろう。サキちゃんはまだ犬の形をしていたコロを 連れていて、じっと川の向こうの何もないところを見つめていた。 お散歩紐を握る手がやけに固くて、コロを川に放り込もうとしているよ うに見えた。でもサキちゃんは戻ってきて、飛行機に乗って韓国へと旅 立った。そよ風と光の舞うなか、遠くに川面だけが残されて。 先に、行くよ 295 名前:名前はいらない[] 投稿日:03/01/06 00 02 ID CrOdZh7c 締め切りかな? 296 名前:サキちゃん(完)[] 投稿日:03/01/06 00 03 ID 0lsoBP+G 28歳になったサキちゃんと会った。冬の町から人ゴミを抜け出して住宅 街へと歩いていった。私はその時、もう人間の形をしていなくて、サキ ちゃんの財布には写真の形をしたコロが入れられていた。 韓国の海は冷たかったの? 私が聞く。 サキちゃんは、まっすぐに家へと歩いていく。 アトちゃんは生まれてこなかったの? 私が聞く。 お姉ちゃんは女優さんになれなくてよかったの? 振り向いたサキちゃんの頬に私が平手打ちをくらわせそうになって 目が覚めると漂っていたのは、ただの名前。形があったのは私のほう。 冬の街路にサキちゃんという名前だけが鳴り響いて、枯れ木の枝にもひ っかかっていた。裏返したら女優の名前が書いてありそうな、そんな名 前の葉っぱを捕まえようと、一人で踊っている女の後ろから、アトちゃ んの足音が少しずつ、近づいてきていた。 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 4 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/604.html
1 2 → 次へ お題 触覚 開催期間 06/12/10~07/01/05 参加作品数 14 審査員 3人 本スレ 17 議論スレ 14 【チャンプ】 酔って候:3点 残酷な遊び(◆Wani6uvhK.):3点 【準チャンプ】 アイスクリームサマー:2点 啄木鳥(◆notePDkbPQ):2点 作品一覧 No. タイトル 作者 点数 823 触覚 - - 825-826 ELDORADO メタリック竹輪〔Remodeling〕 - 827 アイスクリームサマー - 2 829 酔って候 - 3 830 啄木鳥 ◆notePDkbPQ 2 831-834 黄色い波 - 1 835 ライブハウスのトイレに貼ってあった張り紙 - - 836 山神 - - 837-838 侵入 ゼッケン - 839 残酷な遊び ◆Wani6uvhK. 3 841 無償の娼婦 あぶく 1 843-845 無駄遣い - - 846 ヒトノコト - - 847-849 月とスッポンと39歳のハゲ頭 - 1 【審査員】 ななほし ◆lYiSp4aok. 葉土 ◆Rain/1Ex.w ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 【採点レス】 13 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:2006/12/31(日) 23 27 40 ID ByRqbFKC 829 :酔って候(借用):2006/12/13(水) 3点 830 :啄木鳥 :2006/12/14(木) 00 49 30 ID z8GSBL67 2点 839 :残酷な遊び :2006/12/18(月) 10 58 19 ID L1XtMEzZ 3点。 18 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2007/01/04(木) 21 19 03 ID dHjF299I 827 アイスクリームサマー 2点 831-834 黄色い波 1点 847-849 月とスッポンと39歳のハゲ頭 1点 19 名前:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 [] 投稿日:2007/01/05(金) 04 32 47 ID OCGU2C7N 841 無償の娼婦に1点。 作品 ■▲▼ 触覚 押し流されてしまうんだ 街は全て靄の底に沈んでいる ただひらひらと光る青さが 温もりとして浮かんでいる 僕はガラクタ山の上に転がっている ただきんきんと響く鴇色が ひんやりとして立っている もう押し流されてしまうんだ 零れた海の雫は紅色の頬の上に ひっそり、くたりと横たわるだけで 僕は十分に惨めなさまだ この上もなく、哀れなさまだ 823 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:2006/12/11(月) 20 22 08 ID fYqf23x2 【コメント】 854 名前:侵入の作者[] 投稿日:2006/12/28(木) 04 55 42 ID bBoFpbpH 823 触覚 一読:なんか幼稚。 二読:感覚が言葉のまま。 三読:言語としての感覚をつなぎ変えただけでは新たな感覚は生まれない。 144 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:2006/12/30(土) 17 12 12 ID v0aQXzkr 触覚 助走かパスで終わっていると思った。ジャンプかキャッチかシュートが 見たかった。 ■▲▼ ELDORADO 無数の目線は君が消えたことを 知らない ELECTRIC BEAM 金色の国を作り続ける涙は 情熱の矢 ELECTRIC DREAM 踊りなれたパラパラ 止まらない 涙は ELDORADO 無表情な僕が精一杯の笑顔を思い出し 君に届くように踊る 君はいつだって求めていたはずで 昼も夜も光り輝くスターであったと僕は言い切ってやる お構いなしだぜ 閃光は落ちる光の触手 昨日も今日も君がいるだけで何処でも光に満ちて眩しかった 一人で笑う しゃがみ込む リクエストはcounted 3 ELDORADO 君のいない ELDORA DOM 手首クロスさせると目の前に現れる 木っ端微塵の ELDORADO 君はいつだって行き急いでいたはずで 昼も夜も翳り宿さぬスターはあっさり僕を置き去りにした お構いなしだぜ 心音は消えて神の手に還る 今日も明日も君を胸に抱き 何処でも光に満ちて眩しくあれ 一人で踊る 立ち上がる リクエストはcounted 4 ELDORADO 君のいない ELDORA DOM 手首クロスさせると目の前に降り注ぐ 木っ端微塵の ELDORADO 君は確かに掴んでいたはずで 星も影も生まれ変わりのパワーと語った君は僕の親友 星が降るんだぜ 覚えてる身体はパラパラを踊る 小粋に踊る僕の頬を殴り 金色世界を魅せる情熱の矢 一人で想う 沈む影 リクエストはContinued “ ” ELDORADO 君のいない EXTRANEOUSLY 君と踊り明かした眩いクラブで踊る 君が好きだった ELDORADO 銀河の果てまで飛び去った 君へ 僕の見ている輝きを遠くに飛ばすことができたなら 悲しい気持ちを 木っ端微塵にできるだろう また巡り会うはずなんだからと 君がいなくなったといつまでも認めないでいる僕の虚ろさを見かねたか? 君が笑いながらさよならを告げにきた夢 たかが夢だったかもしれないなんてさ笑ったりしろよと叱咤しやがって 君に届け ELDORA DO 笑え 笑ってくれ 825 名前:「ELDORADO」[sage] 投稿日:2006/12/12(火) 10 11 54 ID e9R5qOEK 826 名前:「ELDORADO」[sage] 投稿日:2006/12/12(火) 10 14 14 ID e9R5qOEK 【コメント】 854 名前:侵入の作者[] 投稿日:2006/12/28(木) 04 55 42 ID bBoFpbpH 825-826 ELDORADO 一読:2連目まで読み、ELDORADOをYoutubeで探すけど見つからない。 しょうがないから、てきとうにそれっぽい雰囲気を自分の中で作って読み進めることにする。 この時点で読むのが恥ずかしくなってくる。最後の行でああ、これってギャグだったんだと思い、気が楽になる。 二読:韻の踏み方とか語呂の良さとか、うまくこの恥ずかしさを表現してるな、と思う。 照れ隠ししてる人を見てカワイイと思うあれだ。照れや強がりを取っ払った最終行が血を吐く叫びに見えてくる。 三読:読む前にもういちど読む必要ないだろ、と思い、読まなかった。こういうのは量が質になるんだろう。 たくさん書いてたくさん読み捨てられることそのものが価値。書き手は大量生産する手法を身につけねばならない。 果てしない消費との戦い。おつかれさまです。読み手としては手元に残す必要がないので読むのがラクだ。 ネットでただで読める気分的な娯楽。こういう作品はどこにどう書くか、ということが重要。 144 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:2006/12/30(土) 17 12 12 ID v0aQXzkr 「ELDORADO」 歌詞っぽいと思った。「ELDORADO」は曲名だと思ったがそこに 「君」の面影を重ねていると思った。調べた。黄金国、宝の山という 意味だった。定型が別離を消化するのではないかと思った。言葉 遊びのような部分が長い詩を退屈から遠ざけていると思った。 166 名前: ◆notePDkbPQ [sage] 投稿日:2007/01/07(日) 14 50 47 ID 2QwdbdtA 気になったのでひとこと。ELDORADOは、EL DORADOです。 切るときは、定冠詞のところで切ってください。 167 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆FCwxSNTwx2 [] 投稿日:2007/01/07(日) 16 18 29 ID 0M4ban0o 144 読んでくださったうえ 寸評どうも有難う御座います 「ELDORADO」書きました竹輪です ごきげんよう タイトルは曲名です 歌詞として書きました日本語訳のほうでありました 出来上がった歌詞は英文ですので “英語表記”で御座います 166 >気になったのでひとこと。ELDORADOは、EL DORADOです。 >切るときは、定冠詞のところで切ってください。 余 計 な お 世 話 で 御 座 い ま す ※参考:Eldorado - Dave Rogers 168 名前:まんこ将軍 ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2007/01/07(日) 16 54 47 ID 0M4ban0o 144 しっかりと歌詞であるということ、そして内容読解に至るまで完璧にこちらの意図を 汲み取って下さり、感謝の念に耐えません、作曲者のまんこ将軍と申します。はじめまして。 いずれこの曲の完成形をアップしてみたいなどと夢見るお年頃で御座います。 166 作詞担当の竹輪さんがご立腹のようですが、確かにエルドラドはスペイン語語源ですね。 しかし今や世界語と言ってよいほど普及しておりますので英語表記の場合はひとまとめに ひとつの単語として扱われている事例の方が多いはずです。 有名どころではエレクトリックライトオーケストラの大ヒットしたアルバムタイトル、及び収録曲の 表記がちんぽ竹輪さんの表記と同一であることは指摘させて頂きたく存じます。草々。 169 名前: ◆notePDkbPQ [sage] 投稿日:2007/01/07(日) 20 55 13 ID hcvhJAqq 167 168 「Eldorado - Dave Rogers」パラパラの踊りと歌、見ました。 楽しかったです。これが英単語というならば、私の指摘は無粋でありますね。 すまんです。自分はラテン音楽が好きなのでちょっと引っかかったのでした。 170 名前:まんこ将軍 ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2007/01/07(日) 21 12 12 ID 0M4ban0o 169 いえいえ、こちらこそ無粋な反論失礼いたしました。 ラテン好きは私も同じですのでエル・コンドル・パソということで。 作曲者といたしましては「エルドラド」を「デスペラード」のように発音した上で 言葉の響きから骨格となるメロディを組み立てております。むにゃむにゃ。 174 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆FCwxSNTwx2 [] 投稿日:2007/01/07(日) 21 48 56 ID 0CQISPSn 169 了解しました 精粋な御返答ありがとうございます ■▲▼ アイスクリームサマー ぼくは慰めごとを吐いている きみを鎮圧するためだ すっかり結晶化したのなら 手をとっていこう かすれた音波にのりながら 肌は逆撫でて奏でられ ささくれていく 呆けて四散していくきみが 鼻の奥からゆっくりとうたう歌が 冷えながら再度固まっていく白は 目をつぶれば光る 石灰状に青筋を浮かべ震え 粉がふいていく それでも、コバルトで描かれた 12世紀の大乗経典にすぎなかった ただ微痛とともに 角質につき刺さっていただけだ 827 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:2006/12/13(水) 02 19 15 ID 0u2ZekA2 【コメント】 854 名前:侵入の作者[] 投稿日:2006/12/28(木) 04 55 42 ID bBoFpbpH 827 アイスクリームサマー 一読:題の軽さと文章中の単語の不釣合いが楽しかった。これは奇襲。 二読:死の過程。此岸に取り残された生者たちには死はゆっくりとすすむ。お盆かな? 三読:チベットとかの仏教遺跡の壁画が思い浮かんでそれ以上すすまない。三連目にやる気も力も無いせいです。 いっかい浮かんだイメージがもういっかい壊れるか、もっと追い込まれるかしたらすてきだった。 14 名前:リーフレイン ◆LeafL/oiO. [sage] 投稿日:2007/01/03(水) 19 39 14 ID K1/4P58H アイスクリームサマー この詩は、個人的に一番スキです。この長い審査期間の間数え切れないぐらい読み直してしまった作品でした。 戯言を言いつのりながら苦しんでいる女性の傍らに立ち、慰めの言葉をつぶやく男。 その慰めはしわだらけになってしまったシーツを柔らかくたたきながら伸ばす程度でしかないことを十分に承知している。 男は彼女が結晶化するときを待つ。詩情はこのあたりから深く開き、男は夢のなかに踏み入れていく。 ざわざわとかすれた音楽が詩の背景に流れ、詩情に接触した読者の皮膚もささくれだっていった。 女は色あせた白に四散し、男は最初からそうであったように一人となる。 それはとてつもなく見慣れた孤独なのだ(コバルトで描かれた12世紀の大乗経典のように) 孤独に触れた男は(あるいは作者もまた)その孤独すらどうでもいいものでしかないという感触を意識しているのだった。 コバルトで描かれた大乗経典という言葉が多分この詩のキーになるんだと思います。初読で止まってしまったのも ここでしたが、詩世界が800年を超えてひろがっていったのも、やはりこの言葉ででした。 孤独を描く詩は結局のところ多くて、というのはつまるところ人の魂というのは孤独でしか存在しえないからなのだと思うのですが、 この作品では短い詩句で二人から一人へそしてその一人の孤独が不変のものであるという意識、そして最後に色あせた荒涼感へとつながっていき、 とても見事であると思いました。 【得点】 2点 葉土 ◆Rain/1Ex.w:1点 ■▲▼ 酔って候 たったひとつ、 お猪口を浚う指の腹の冷たさだけが、 俺を現実の社会と繋いでいる。 社会!! なんて大げさだ、言い換えよう。 リアル、だ。馬鹿らしくて笑える言葉だろう。(これは余語だ)注1 月下に屋根の上、霜積もるまで踊る道化師のように、 ひとり浮つき火照る俺にあって、 その世話の掛かる ―いちいち注がねばならないのだ、俺自身で― そう、惑いを超越した唯一の覚醒した現実、<希薄な室で手酌> もうなにも見えない もうなにも言えない もうなにも、いや、ただかすかに聞こえるだけなのだ。 これほどの悪夢があるか!! これが幻聴ならば、どんなに俺は救われることか!! 震える手に、 揺れるお猪口から酒がこぼれ、 底に残ったわずかな残り酒。 くいっと呷るか まだ目で愛でるか 俺を煽るはこの冷たさのみや ――――――――――――――――――― 注1:余語。こんな言葉があるかは知らない。 国語辞典は酒瓶の下に。 829 名前:酔って候(借用)[sage] 投稿日:2006/12/13(水) 16 37 18 ID YxE/McqV 【コメント】 854 名前:侵入の作者[] 投稿日:2006/12/28(木) 04 55 42 ID bBoFpbpH 829 酔って候 一読:もうなにも見えないとか言い出すまで読めた。 二読:もうなにも見えないって、やっぱり、なんだ、この崩れ方。 題の元ネタとのギャップで笑わせようという仕掛け? けっこう笑えてます、おれ。 三読:この崩れ方から立ち直ろうとする文章も笑える。意図的なのか? 判定がむずかしいな。 13 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:2006/12/31(日) 23 27 40 ID ByRqbFKC 829 :酔って候(借用):2006/12/13(水) 眼を通って、意識に触る、つめたさ < 3点 26 名前:829[sage] 投稿日:2007/01/05(金) 22 32 54 ID 7FPFi00Z 『酔って候』書いたものです。 次に進んでよろしいものなのでしょうか。 とりあえず次のお題出しておきますね。 次のテーマは「猪」でお願い。 投稿締め切りは 1/13 審査締め切りは 1/16 【得点】 3点 ななほし ◆lYiSp4aok.:3点 ■▲▼ 啄木鳥 啄木鳥がくびすじに とまった つと、と、つとと つと、と、つとと おお、いい気持ち コリがとれる つと、と、つとと つと、と、つとと 後頭部に嘴を入れてきた ぞくぞくする しゅるり 何か引っ張りだすと 啄木鳥は 飛び去っていった 頭が軽い 悪いものでも詰まっていたのだろう 830 名前:啄木鳥[sage] 投稿日:2006/12/14(木) 00 49 30 ID z8GSBL67 【コメント】 855 名前:侵入の作者[] 投稿日:2006/12/28(木) 04 57 04 ID bBoFpbpH 830 啄木鳥 一読:うまいですね。ひーって後頭部おさえたもん。 二読:もう読む必要ないでしょ。優良品。 13 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:2006/12/31(日) 23 27 40 ID ByRqbFKC 830 :啄木鳥 :2006/12/14(木) 00 49 30 ID z8GSBL67 読むことで、意識にながれ込む、安堵感と、錯綜 < 2点 144 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:2006/12/30(土) 17 12 12 ID v0aQXzkr 啄木鳥 悪性因子が除去されていた。非情だが有能な医者だと思った 啄木鳥の形状および運動が男性性器のそれに似ていた。読点が 半拍ほどを挿入してい3音節の部分が4音節だったらこのような 緊張感はなかったオノマトペを味わいたかった。ありがたいそして ちょっと迷惑かもしれない説明を受け最終的にで?と思った。 100パーセント無邪気ではないが正々堂々としているのではないか と思った。 166 名前: ◆notePDkbPQ [sage] 投稿日:2007/01/07(日) 14 50 47 ID 2QwdbdtA 「啄木鳥」書きました。元々は意味不ポエムです。お題に合っているので 持ってきました。 144さん、ゼッケンさん、ななほしさん、ありがとうございます。 審査員の方々、お疲れ様デス。啄木鳥の存在は不条理であります。 【得点】 2点 ななほし ◆lYiSp4aok.:2点 ■▲▼ 黄色い波 救いのなさを自覚する事で救われたマッチ売りの少女Bの 赤いブーツのオプリークトゥが凍死したマッチ売りの少女Aの 頭を高らかに蹴り飛ばしたその時・・・ 冒頭から青年は美意識を語った 主にセンチメンタルを 誰も悪くないのに皆が悲しいというやるせなさの良さを 私は客席の最後列に座りスリッパを鳴らす くだらなさに落ち着きをなくし携帯のギャラリーを開く 早くペニスの写真を眺めたかった 何故かは分からないけれどペニスを見ると 猫の毛に染った太陽の匂いを嗅ぐよりずっと落ち着いた 臍下を抉るほど勃起して頂点に滴が潤んでいても 小さく萎びれた下向きでも形状はなんでも良かった 画像を集めるためにエスエム専門の出会い系サイトで エス女としてエム男を募集した 愛する下僕へ 挿入には興味が無いわ お前の汚いペニスにも触る気は無いわ お前は私の言う事を黙って聞けば良い パンツをおろして ペニスの写真を撮って 今すぐ送りなさい 話はそれから 数日で私の携帯ギャラリーは顔も知らない男達のペニスの画像で溢れた 見知らぬ男性のペニスに飽きたわけではないが男友達にも要求した 見ても見てもペニスは見足りなかった 何人かは画像を送ってくれた お返しにお前の性器もよろしくと言われた時には カメラ目線で熱心にバナナにフェラチオをしているムービーを送った どの男にも同じムービーを送った うち一人はすぐさまオナニーのムービーを送り返してくれたがすぐに消去した 名前も登録から消した 残念ながら私は変態では無い 舞台の上の青年がオナニームービーを送ってくれた彼だ 彼に目をやると彼も私を見ている気がした 睨みつけると彼も睨んでいるような気がした 負けずに睨み続ける 声は出さずに口を動かす 変な女と思ってくれて良いのよ 出来れば友人同士で私のおかしさをネタに 語り合ってもらえたら良いのよ あなたは私の事を誰かに話さなくても平気なのね 私は私を一人きりで楽しめないから 逐一姉に話して『あんたって本当にかわいそう!』 と言ってもらう事に幸せを感じている あなたは大丈夫?あなたの名前は何だったかな 忘れちゃった 彼から目を離し隣席を見る ちょこんと佇むキユーピーのビニール人形が震えていた 目の下を涙で焼いた彼女が言う 私こころがちぎれそうよ 足元を見ると ほんと性欲はどうしようもないよな 赤い犬が床に鼻を擦っていて上を見ると そもそも自己のコントロールが何一つ出来ないす 白い鳩が飛びながら喉を鳴らしている 前席を座る男の後頭部に銀バエが座り私に催促をする 湿って暖かなお前の中に入れてくれ 後ろからギュウと抱きしめ果てるまでずっと 羽を毟って目を針でほじくり出して 指で腹をこね回して足をねじ切って 良いんだ 俺をめちゃくちゃに 好きなようにしてくれて良いんだ だからお前はさ ネズミ花火が視野のギリギリをチラチラ回っている だからお前は茶色の小瓶無しでは射精すら出来ないのさ 踊れる茶色のあの小瓶だよ 片鼻塞いで退廃的に 吸って擦って果ててさ お前は分かっているだろう 世界の全ては着火するまでだよな 通過点はなぁなぁで、終わりは全部黒い燃えカスだよな!な! うるさい!どうせ私にペニスは無いわ! 私の退屈は続き青年の主張もダラダラと続く 僕は完全な幸せを頑固に切望 僕の根は明るい 僕は運命を信じている 僕は脂ぎった青春に時々胸を焼いている 途中からは青年じゃなく 隣のキユーピーが話しているように感じた 突如青年はアメリカ国歌のメロディーで君が代を歌った 会場がざわめく キユーピーが激しく震えて叫ぶ 私こころがちぎれそうよ! 歌い終わると青年は深く礼をして舞台を降りた まばらな拍手の客席の通路を駆け抜け 外に続くドアを開き出ていってしまった とても嫌な予感がして私は男を追いかけて外に出た 男がこちらを向いて立っていた 私をきつく睨みつけると走って飛びついてきた 私は客席へ続くドアに背中から倒れ ドアが開いて彼は私の上に 彼の胸の下で彼の瞳に映る客席を見る キユーピーが客席いっぱいに巨大に膨らんでいた これ針とか刺すとマヨネーズとかいっぱい 出てくるんだよね 青年は声をあげて笑っている 私は彼の瞳を見ている 831 名前:黄色い波[sage] 投稿日:2006/12/14(木) 01 28 40 ID qg5MXvk9 832 名前:黄色い波 2[sage] 投稿日:2006/12/14(木) 01 30 59 ID qg5MXvk9 833 名前:黄色い波 3[sage] 投稿日:2006/12/14(木) 01 33 55 ID qg5MXvk9 834 名前:黄色い波 3[sage] 投稿日:2006/12/14(木) 01 36 27 ID qg5MXvk9 【コメント】 855 名前:侵入の作者[] 投稿日:2006/12/28(木) 04 57 04 ID bBoFpbpH 831-834 黄色い波 一読:かっこいい。 二読:問題はつねに時間には限りがあるということになりますね。 無限に書き続けられれば出口のなさも表現できるのに、と思います。 ハッピーエンドにしろバッドエンドにしろ、とにかく終点が設定された時点で救いですから。 循環させるしかないんでしょうか。こういうこと書こうとしたら。 でも、これは循環構造とるつもりは最初からなさそうですし、しかし、 宇宙空間にまで飛び出して永遠に飛び続けるような最後の加速もないので、 そこに転がっちゃうんですよね。それって拾えちゃう日常。 三読:ハッピーエンドでした。救いのなさを自覚して救われたと最初に書いてありました。 発見した他者を維持しようとする結末です。 分からないものを分からないまま保持するという態度が現在進行形の救いのかたちなんですが、 次にそれがどのように機能するのかを読みたいです。 宗教のない救いというのは絶対的なものに存在を任せて楽になるというものではなくて、 分からないということを維持するつよさだと思います。わかんねえけど。 15 名前:リーフレイン ◆LeafL/oiO. [sage] 投稿日:2007/01/03(水) 20 04 47 ID K1/4P58H 黄色い波 作者の性別が気になって気になって、最後まで気になってしまいました。 (そんなことは作品にとってどうでもいいんですが)もし女性が作者だったら喝采をしたい。ファンになりたい! ああ、むしろ、妬ましいかも。あたしもこういうのを書きたいです。 2層構造になった脚本仕立てで、舞台上の男と観客である女性のストーリー。舞台上での何かはところどころでしか 触れていないので鮮明ではありませんが、背景としての出会い系SMメールの設定ががゼッピンです。 挿入句になっているメールと独り言がとても素敵で、ぞくぞくしました。 「こころがちぎれそうよ」 と叫ぶキューピーは 主人公の女性の本音の一端でもあり、精一杯に虚勢を張っていた 女性の心のもう一方がはみでて、サディスティックであったはずの主人公が男に組み伏せられる というマゾヒスティックな喜びの中で詩が終わりました。 中盤の >変な女と思っ・・・ あたりがちょっともたつき感があって、勢いがそがれてしまったように感じます。 あと、 「だらだら続く青年の主張」の部分ももう少しなんとかというフラストレーションが。。。 【得点】 1点 葉土 ◆Rain/1Ex.w:1点 ■▲▼ ライブハウスのトイレに貼ってあった張り紙 今日、夏にミカンをまるごと胃の中に8個入れて角のタバコ屋の生娘を犯し殺すという予定を立てた しかし、ちくわ型爆弾を銜えた犬(生後8ヶ月)が僕の方へよろよろと歩み寄ってくるので、 空気の重さに耐えかねた宏と昔気質の勇が身体障害者のパフォーマンスをしながらその犬に空き缶を投げた 空き缶はカランコロンと乾いた音を立てて胃弱の僕の横を転がりおしゃぶりなヒューマニズムの転倒の末、 枕投げなら誰にも負けないと日頃豪語している芳美の足元へ寒々とした空気を運んだのだった 鍵の付いたパンツのにわか仕込み野郎が!という芳美の猛烈な叫び声が60m先を歩いていた茶色い背広の紳士に当たり、 跳ね返ってきた硬式テニスボールを右手と左手をクロスさせたまま鷲掴みにしようとして、 裂けた乳首の切れ目から黄色い脂肪のようなものがプルンと飛び出たまま、 チョウチンアンコウの顔のような顔で辺り一面にクソと小便を撒き散らすぞ!とテレビの中で小堺一機が吠え、 お遊戯の時間に園児5匹にカラダ中のGスポットを舐め回される妄想を振り払うことが出来ない保母の明美は、 昨日の夜に食べたカップヌードルのシーフード味のゲロを喉元まで上昇させながらも何とか笑顔で耐えながら、 好き好き好き好きぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!と さっきテレクラで出会ったばかりの32歳で貿易会社の課長をしていると嘘ぶく40歳の郵便配達人にバックからガンガン突つかれまくりながら、 あ、そういえば今日は付き合い始めて3ヶ月になる浩輔の誕生日だから早く帰ってチキンの丸焼きとか、 ラタトゥユとか、マッシュルームと香菜をニシンの腹に詰めたオランダの田舎料理とかを作る準備をしなきゃいけないんだった、 なんて考えているフリをしているんじゃないかなこの手の女は…という想いが後背位の時はいつも浮かんでしまって、 射精のとき結局オルガスムをちゃんと認識することができないんだよな俺は…、 と夕べアメリカのC級恋愛映画を明け方まで観てしまったために目が真っ赤に充血している男の2日剃ってないひげの感触があたし大好きなんです という子募集! 835 名前:ライブハウスのトイレに貼ってあった張り紙[] 投稿日:2006/12/14(木) 15 21 36 ID p4gORM47 【コメント】 855 名前:侵入の作者[] 投稿日:2006/12/28(木) 04 57 04 ID bBoFpbpH 835 ライブハウスのトイレに貼ってあった張り紙 一読:緊張から一転して弛緩。笑わされた。ずるい。 二読:やっぱり、これ、読んだら笑うしかない。それか読まないか。この二者択一しかない。 三読:読まない。だってずるいから。どうのこうの言えない。 1 2 → 次へ ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/502.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 作品 ■▲▼ 秋恒例 8 名前:秋恒例 [] 投稿日:03/11/22(土) 04 16 ID /CdD+3mc 今年の夏 フランスで記録的な猛暑だったらしい ボジョレーヌーボーが 稀に見る出来具合だそうだ おかげで近所のスーパーですら ボジョレーの宣伝が喧しい まあそれは多分いい事なのだろうけど 当方はあいにく日本酒党なので おそらく買って飲んだりは しないだろうと思う たまに金がなくてしかたなく 300円程の安ワインを買うことはあるけど ただ量を飲んで酔っ払いたいだけなので そんな高価なワインなど 恐れ多くて手が出ない ワインは一気飲みしないと ベロベロにならないから嫌いだ 安い日本酒ならすぐなのに 酔っ払って我を忘れる以外に 楽しむ術など持っていない そんな貧しい人間には ワインなどもっての外なのかもしれない 今日も早く 我を忘れて溺れたい 長すぎる人生のために ついでの人生のために 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 解禁 9 名前:解禁 [] 投稿日:03/11/22(土) 10 46 ID K0CcS0t6 ボジョレヌーボーが解禁されたので 僕のチンコも解禁しまーす だ・れ・に・し・よ・う・か・な あの娘 あの娘イイヨ!!!! ネェネェ ヤロウ ヤロウ おぢさんと はぁはぁぁ おぢさんとぉぉぉ ねっ ねぇ 「きもっ なにこのおぢさん?」 かちーん もう怒ったゾウ パオーン 僕の体中の赤ワインがチンコ一点に集まりますぞ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ パオオオオオオオオオーーーーーーンンン どぴゅどぴゅ 「うわぁズボンに射精(だ)してるよぉ」 へなへな ぼくはちゅうねんなので しおれちゃいました 「死ね」 パーン あの娘にチンコを撃たれて 僕ちゃんの 赤いワインが噴出しました どばばばばばばばん ばばん イイェーイ 「おいしそーう このボジョレヌーボー(はぁと)」 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 空 10 名前:空 [] 投稿日:03/11/22(土) 11 44 ID Hh+dvqVg 初めて一緒に飲んだワイン お金が無くて コンビニで買った安い安いワインだったけど 僕達には最高に美味しいワインだったね ワイン越しに映る君はその時まだ 僕を見ていたのだろうか? もっと早く 気付くべきだった 気付いてあげるべきだった… 君がいなくなってから ワインなんてまともに飲んだ事が無い 思い出しそうで 飲みたくなかったんだ ありえないことだけど 帰ってくるのを待ていたんだ… キセキってあるんだね また君に会えたよ この嬉しさを 空からたくさんの白ワインを降らして 生きている皆に表現しよう 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 一升瓶の甲州 11 名前:一升瓶の甲州 [sage] 投稿日:03/11/23(日) 01 24 ID rDGTxt+v 「口に入るものはみな清く、口から出て来 るものこそ人を汚す」。 (マタイ福音書 一五章一一節 新共同訳) 一升瓶の甲州は ありとあらゆる罪悪のかたまりだ 庭に生える臭い韮、延々と醸造される汚臭を 片手に、おれは目が蜂に刺される痛みを感じながら 口に入れるもの 授乳期衝動を満たすものをさがす 味噌をつけて、ケチをつけて なにもかもさしだせ 口にいれてかみおわったところで ああ、酢漬けになっちまった と俺はなにもかもを 吐き出す 染色されまくった 反吐だけが高貴だ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 土俗 12 名前:土俗 [] 投稿日:03/11/23(日) 21 16 ID Zgl0QG4I みどりいろのびんのなか よこたわり おりをしずませて ぬしもすむ うろこだらけのからだ ごぼりといきをはき こるくごしに いききするいのち みえるか おんなのすね おとこのにのうで たくのうえのともしび いきものがいきものをくらう たしゃのぬまが 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 北極星とワイン 13 名前:北極星とワイン [] 投稿日:03/11/23(日) 22 43 ID T0Cq8ZI1 東へ東へ 水道水の蛇口をさかのぼり 船は歩く 十四足の黄色いクツをはいて 「海と思ったら河だった」 「島だと思ったら亀のコウラだった」 「いつのまにか雲の中だった」 「季節違いの自転車の歌にうっとりした」 「なんでかエピグラフの触角に感電しそうになった」 世界の果てだと思ったら 食卓の上でワインのビンが倒れて 滝のように流れるワインにたゆたっていた そんな旅も悪くない 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 赤玉 14 名前:赤玉 [sage] 投稿日:03/11/23(日) 22 49 ID Nf40GwEX はじめて飲んだワインは ラベルに日の丸 赤玉ポートワイン コルクではなく お父さんの指を切ったネジ式 お正月やお誕生日に お母さんやお姉さんの 紅い頬にふくまれる こぽりと甘い経血 いまでも酒屋の片隅で 肩にうっすらふけを落とし 一滴の流血を待っている グラスに残った口紅をぬぐう 僕のような男娼 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ はっこう 15 名前:はっこう [sage] 投稿日:03/11/23(日) 22 52 ID PRbOkbwN 黒ずみ腐った 僕は赤ワイン 澄み透き通る あの子は白ワイン 混ざらない 同じでも まざらない 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/213.html
1 2 3 → 次へ お題 入学 開催期間 2005/03/12~2005/03/21 参加作品数 22 審査員 6人 本スレ 13の681-14の67 議論スレ 9の656-710 【チャンプ】 漸進の春に:6点 【準チャンプ】 知学(絹彦):5点 お祝いの日(ゼッケン):5点 作品一覧 No. タイトル 作者 点数 682 人気者への一歩 - - 683-684 開拓地 - 1 685 ぼくらの校門 - - 686 知学 絹彦 5 687 土の記憶 - 3 688-690 入学 - 2 694 大怪我 - - 695 入学式にぶっ殺された卒業式 - 1 700-702 甥っ子が大学生になれておじさんはウレシイ MUJINA 2 703 入学 - 2 707 荒野を駆け抜けて、ゲートをくぐる - 1 4 いつ春が - 4 8-9 入学式 - - 10-11 入相学問 - - 12 ビーダマ - 1 13 入学者たち - 3 17 入学 - 1 19-20 お祝いの日 ゼッケン 5 24-27 漸進の春に - 6 28 ドミノ - - 29 私が入学したのはいつだったのか - - 31-33 闇から退学 光へ入学 - 1 【審査員】 P ◆WN8IybcvEA まーろっく ◆Gzr4ZsVBbQ おしっこ ◆Ti0PcEbhdw ゼッケン ◆DgT0G2eW4I ななほし ◆lYiSp4aok. ame ◆yUHAxrOw2c 【採点レス】 35 名前:P ◆WN8IybcvEA 投稿日:05/03/19 02 47 01 ID xeYhtaRz [2点] 686 :知学 687 :土の記憶 688 :入学1 13 :入学者たち [1点] 700 :甥っ子が大学生になれておじさんはウレシイ 707 :「荒野を駆け抜けて、ゲートをくぐる」 12 :ビーダマ 24 :「漸進の類 春に」1/4 37 名前:まーろっく ◆Gzr4ZsVBbQ 投稿日:05/03/19 17 18 15 ID DHa0zoOI 採点結果です。 3点 4 いつ春が 2点 686 知学 1点 703 入学 38 名前:おしっこ# 投稿日:05/03/20 00 45 34 ID 30kpfweQ 2点 ~ 24-27 「漸新の春に」 1点 ~ 683-684 「開拓地」 687 「土の記憶」 695 「入学式にぶっ殺された卒業式」 700-702 「甥っ子が大学生になれておじさんはウレシイ」 703 「入学」 4 「いつ春が」 13 「入学者たち」 19-20 「お祝いの日」 31-33 「闇から退学 光へ入学」 39 名前:おしっこ ◆Ti0PcEbhdw 投稿日:05/03/20 00 54 04 ID 30kpfweQ 38トリップが付かなかった。改めて 50 名前:ゼッケン ◆DgT0G2eW4I 投稿日:2005/03/21(月) 15 36 12 ID y83yXHA8 前スレ686 知学 1点。 51 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. 投稿日:2005/03/21(月) 19 23 54 ID 0fQZStMJ 3点 19 :お祝いの日 1/2:05/03/17 15 50 30 ID eOVcfNVC 2点 24 :「漸進の類 春に」1/4:05/03/17 23 01 31 ID SGRU3WTb 1点 17 :酸欠金魚 ◆ZnBI2EKkq. :05/03/17 15 12 11 ID PD1m+IQ/ 52 名前:ame ◆yUHAxrOw2c 投稿日:2005/03/21(月) 23 18 36 ID wp4OpXC4 19-20 お祝いの日 24-27 漸進の春に これに1点ずつでお願いします。 作品 ■▲▼ 人気者への一歩 桜で前が見えない 降りすぎ 調節できない? かわいい娘探したいのに あいつ花びらで窒息してるよ 呼吸荒すぎ、必死すぎ お前のこと誰も見てないから あぁくそっ 男の先生からディープキスくらっちまった 「ねぇ」 お、もしや… あ、さっきの… 682 名前:人気者への一歩 [sage] 投稿日:05/03/12(土) 00 27 27 ID trOhbl1f 【コメント】 661 名前:ななほし ◆u9HcbuYglE [] 投稿日:05/03/21(月) 01 15 16 ID HXiUOeYm 682 :人気者への一歩 :05/03/12 00 27 27 ID trOhbl1f 桜吹雪の中でのなにか? その、なにかがわからなのだが?? 作者わかってるのか??? 702 名前:ゼッケン ◆DgT0G2eW4I [sage] 投稿日:2005/03/23(水) 23 50 21 ID 8VNBGHCF 本スレ 682 :人気者への一歩 演出過剰の桜吹雪。目の前は一面ピンク色で頭の中もピンク一色。わくわくしますね。で、 そういうあやふやな期待だけのあっけなさ。 入学式っぽさはそういうところにあるかもしれないけど。 体験としての入学式って物足りなさしか覚えてない。 入学というお題が難しいのは、入学した時点でドラマを体験することがまれだからかもしれませんね。 ということを、この詩で思った。だから作者さんも「男の先生からディープキス」なんて 無理目なエピソードでもとにかく書きたくなったのかと思う。 この作品がじつは今回のエッセンスのような気もしたので。 にしても、投稿早いですね。なんか、そういう賞をあげたいです。 瞬発力や回転の速さや機転のある人を尊敬してます。 ■▲▼ 開拓地 新たな暦をまたいだら、ボクがするりとまたいだら、 そこには途方も無いほどの、大きく広い土地だった。 何かを耕す、それはいい。ひたすら哲学、それもいい。 開拓民は気ままに過ごす。自分の事だけ考えて。 ボクは喜びブドウ酒飲んだ。始まる事に酔いしれた。 開拓民の集落できた。初めて喋った気がします。 わっかが生まれてひたすら騒ぐ、ボクとみんなが踊って騒ぐ。 来る日も来る日もブドウ酒、ダンス。 可愛いむすめと騒いで、ダンス。 故郷の家族を忘れて、ダンス。内心、楽しくない踊り。 ボクは気付いた、ダラダラしてた。 土地は荒れ果て変わらない。 くわ持て、すき持て、汗かき苦悩。 思った通りにすすまない。時期がずれたか、二毛作。 隣の大きな畑は光る、作物、果物、色彩いっぱい。 妬んで、憧れ、ブドウ酒飲んだ。 来る日も来る日も、ブドウ酒飲んで。 隣の牛をけなしてみせた。 ブドウ酒仲間はこぞってけなす。 くさい、のろい、目障り、きたない。 隣は気にせず涼しいお顔、ボクはひたすら、けなしてみせた。 牛の子供が生まれて増える。 ボクのイライラ、比例する。 牛への酷評、飽きたころ、馬出て、豚出て、にわとり鳴いた。 ボクのイライラ、多種多様。 隣は自慢げ、誇らしげ、ボクの畑は土の山。 開拓民の仕事が終わる。故郷に帰って、家庭で祝う。 ボクには土産も、家畜も無いと、開き直って話をしたら、 ボクの故郷は冷たくなった。 お前は何をしていたと、笑顔が失せた母は泣き。 お前は何をしていたと、絶望の父は真っ赤に怒る。 故郷は嘆く僕も泣く。泣いてる僕に手紙が届く。 新たな所を耕せと。必要とする声がする。 僕は勇んで引き受けて、父にも母にも頭(こうべ)を下げる。 僕は変わってあらたまる。故郷の温度もあたたまる。 新たな土地へと向かうボク、意志を貫け、開拓地。 683-684 名前:開拓地 [] 投稿日:05/03/12(土) 01 29 51 ID pLZ0y6mu 【コメント】 661 名前:ななほし ◆u9HcbuYglE [] 投稿日:05/03/21(月) 01 15 16 ID HXiUOeYm 683 :開拓地1/2:05/03/12 01 29 51 ID pLZ0y6mu あったかい開拓。???開拓の仕事が終わって故郷へ戻る??? 暖かすぎる開拓の仕事? 【得点】 1点 おしっこ ◆Ti0PcEbhdw:1点 ■▲▼ ぼくらの校門 カップラーメンは だいたい3分待てばいい 学校は だいたい3年待てばいい 生まれてから 大人になるまで 僕はカップラーメンが出来るのを待っていたらしい お湯を注いで 1分経ってから ふと横を見ると 友達はカレーライスを作っていた まずそうな色をしていた 僕は今もカップラーメンを食べている まだ飽きない 685 名前:名前はいらない [] 投稿日:05/03/12(土) 01 36 29 ID JIg8hnq+ 【コメント】 661 名前:ななほし ◆u9HcbuYglE [] 投稿日:05/03/21(月) 01 15 16 ID HXiUOeYm 685 :名前はいらない :05/03/12 01 36 29 ID JIg8hnq+ 「ぼくらの校門」 校門と言うあたりに作者のユーモワを感じますね。牛後となるなかれで、しょうか??? カップラーメンは高いので毎食食べる気にもなれないし…… でも、即席ラーメンの開発者は大金持ちになっても一日一食はラーメン食べてたそうでね、散漫ですまソ。さてさて、詩に集約力がなかったか? ■▲▼ 知学 <しり学>と読みます と、老教授は聞き取れない小さな声で言う 学生たちに背を向けて、黒板に向かって 窓に下にはハンテンボクの並木道 予備校のように、人生のように、学問のように 退屈な風景で、つまりは一人で歩く一本の道 友達ができない予感とか なんとなくまじめで優しい気持ちとか どっちかといえば 乳学したかったなって 思いながら 君は歩いてくる そう思いなよ ってのが僕のお勧めさ そう思いなよ そのほうが良いよ 入学より 乳学のほうが ずっと良いよ と、 老教授は聞こえない冗談を言うが 今年も誰もそれを聞き取らない 686 名前:知学 [] 投稿日:05/03/12(土) 02 34 38 ID nfD51tGW 【コメント】 67 名前:絹彦 投稿日:2005/03/22(火) 22 04 08 ID lfpIFuos 686の作者です。 準チャンプ2名の一人に選ばれて光栄に思います。審査、集計ありがと うございました。 それでは、上のレスと雑談スレッドでのチャンプのご指名を受けて、 私からお題を提出させていただきます。これまでの流れを拝見して いなかったので、もし問題(最近のお題との重複など)があれば 速やかにご指摘を。 「酒」 投稿期間 3月31日まで 656 名前:まーろっく ◆Gzr4ZsVBbQ [] 投稿日:05/03/19(土) 16 46 27 ID DHa0zoOI 686 知学 視点のすりかえを使って、老教授の想念のなかに学生の想念を埋没させたテク ニカルな作品。この技巧がいねむりを誘うような入学シーズンの陽気をうまく 演出している。ただ、しりとかちちとかはねぇ… 662 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:05/03/21(月) 01 17 08 ID HXiUOeYm 686 :知学:05/03/12 02 34 38 ID nfD51tGW 触発されたわけではないだろうが、しり学と読むのも、これもまた、牛後かな? 勉強も遊びもなんもかんも、サメタ若者にはとどかない? 続いて、読み手までしらけてしまっておもしろくないかなぁ? 【得点】 5点(準チャンプ作品) P ◆WN8IybcvEA:2点 まーろっく ◆Gzr4ZsVBbQ:2点 ゼッケン ◆DgT0G2eW4I:1点 ■▲▼ 土の記憶 土はアスファルトが嫌いだ。いくら掘り返され、蓋をされても、尽きることはない。下から揺すり、突き上げて、粉砕してやりたい衝動がある。 遠い昔に夥しい血が流れた。防災警報が鳴り、すべては低く低く黒くなって倒れこんだ。 レイプされた土のしとねは、汗と涙と滴る精子を吸い込んだ。 炎に焼かれ、雪を被り、生き物たちはそこで産まれ、そこに帰る。 あらゆる空の色、雲の流れ、星の呟きを見続けた。 低音域が聞こえて来る。――そろそろあれだよ、残酷な四月。虫たちと根っこが蠢くもんだから、むず痒くてしょうがないんだ。 桜色の陰に咲いた、無数の残映。日本人って奴は散りゆく虚空に新たな扉を開くって言うじゃないか。常に忘却しながら。 中学に入ったばかりの女生徒が通り過ぎる。ホラ、君のプーさんがここに落ちたのは、君が7歳の夏の日。半ば朽ちて、耳の片方が覗いてるだろ? オイコラ! ここに忘れられたのは誰の骨? お前のもんじゃないのか? 詩人なら己れの骨を食み、骨を胸に飾ったらどうだ? 687 名前:土の記憶 [sage] 投稿日:05/03/12(土) 13 13 23 ID hWoLUTL7 【コメント】 656 名前:まーろっく ◆Gzr4ZsVBbQ [] 投稿日:05/03/19(土) 16 46 27 ID DHa0zoOI 687 土の記憶 土を擬人化して、地層が語っているような印象を与える後半部は楽しい。中原 中也も「オイコラ!」と叱られて、さぞかしびっくりしているだろう。ややイ メージがとらえにくい前半部とお題への肉薄が足りないのが惜しい。 662 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:05/03/21(月) 01 17 08 ID HXiUOeYm 687 :土の記憶 :05/03/12 13 13 23 ID hWoLUTL7 現実の土は詩人には遠い存在か? 改めて呼びかけられたとき、詩人は呼びかけるのは私だとうろたえたんじゃないだろうか? 706 名前:名前はいらない [] 投稿日:2005/03/25(金) 01 27 19 ID K2/X92Ih 「土の記憶」を書いた者です。気がつかず、申し訳ない。ありがとうございました。 【得点】 3点 P ◆WN8IybcvEA:2点 おしっこ ◆Ti0PcEbhdw:1点 ■▲▼ 入学 ふと夢に現れた姉妹が波打ち際で砂の城を作っている 無言で行われるその作業は延々と続き 昼の暑さの中を通り過ぎ 夕焼けの燃え盛るような悲哀の涙すらも気にせず 夜のヒステリックな断末魔の叫びの中にいても続けられた 私は 砂をかき集める手 砂をたたいて固める手 砂をほじくって穴を開ける手 を見続けた 姉妹は色んな手を使い砂の城を作り上げていく その手はやむことが無く正に永遠の中に浸っているようだ しかし いづれその城は潮が満潮に達した時崩れさるであろうのに と 思いながら私は夢の中で静かに寝入った そして夢の中で目が覚めると 姉妹はいなくなっており できあがった砂の城が波打ち際で朝日を浴びて立っている 私はよたよたと砂浜に足跡を刻みながら城に近づいた あと少し と いう所で砂の城は波にさらわれ 海に溶け込んでいった そして私は朝を罵倒した 私の罵倒が小鳥を殺し 海を黒く変色させ 森を枯らし 朝日すらも雲で覆わせた 波は荒波に変わり 砂浜は打ち付けられる魚の死骸やごみや木の破片で覆われていった 幾重もの罵倒の中で季節は移り変わり 日差しは傾きながら落下し いつのまにか大地はすべて無くなった そうやって私は今ここで 姉妹を殺したのだと 告白し 詩性の残酷さと優しさをかみ締め たった一人の中で 大声で泣き叫んだ 688-690 名前:入学 [sage] 投稿日:05/03/13(日) 16 08 02 ID bKIREacp 【コメント】 662 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:05/03/21(月) 01 17 08 ID HXiUOeYm 688 :入学1:05/03/13 16 08 02 ID bKIREacp そうか……学生生活というのは、他人事の時間なのか? 就職が大事なのか。 結末の節で、泣き叫ぶのはなぜか?? まさか、本気になりたいとか? ……まっさね? 書いてないことを連想してしまうほど、意味不成立か? 【得点】 2点 P ◆WN8IybcvEA:2点 ■▲▼ 大怪我 「入学」 明日はみんなそろって入学です こわいもんなどありません たばこ吸ったり酒のんだり ケンカ売ったりたまったり いろいろしてきた中学時代 卒業式は泣きました やっぱり泣きました そんなこんなで明日から高校生 キミが死んでもう3年 キミを刺した奴を殺すため カタキを取るため不良入り 君を殺した奴をがむしゃらに探し出し 今日やっとぶっ殺してやったから キミもぐっすり寝ていいし 俺もキミの為に使った3年間を 誇りをもって終えることが出来る 明日は入学式 キミの行きたがってた高校に入学したよ キミの着たがってた制服を明日写真にとってくるよ だから今日は早く寝ることにするよ 明日は入学式 ピーポーピーポー 694 名前:大怪我 ◆2feoFGwS0E [] 投稿日:05/03/13(日) 17 50 56 ID 8HWNAAmw 【コメント】 662 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:05/03/21(月) 01 17 08 ID HXiUOeYm 694 :大怪我 ◆2feoFGwS0E :05/03/13 17 50 56 ID 8HWNAAmw 自己完結。君のために僕は殺せる。……かなぁ?? 決意の強さが重く書けていない。……なぁ。若さかなぁ?? 1 2 3 → 次へ ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/sahflab/pages/13.html
*場所 秩父 小鹿野 「天然温泉 昇竜の湯 梁山泊(http //www.rzp.co.jp/)」 *行き方 集合 場所 「所沢駅 南口改札(プロペ通りじゃない方 階段上)を出たところ」 時間 「08:30」 移動 所沢駅より 西武特急レッドアロー「ちちぶ7号」 にて西武秩父へ 西武秩父駅より 送迎バス にて梁山泊ホール(発表会場 直通)へ これより下は広告です.
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/471.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 4 5 6 作品 ■▲▼ 濃くておいしい哀しみ 205 名前:濃くておいしい哀しみ[] 投稿日:03/02/17 23 24 ID i0BpBgeA しかもビタミンDを加え カルシウムが 吸収されやすくなっていますので カルシウムのために 哀しみを飲む方にも おすすめします 無脂哀しみ固形分8.7% 哀しみ脂肪分4.3% しっかりとコクがあって 飲みごたえのある 濃い哀しみです 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 夕暮 209 名前:夕暮[sage] 投稿日:03/02/18 00 37 ID eUKWx5TP じかに首筋に鼻を近づける ことなる香りのようにおもえてやたら 鎖骨から顎のうらへとくちびるをすべらせていく 途中いちばんつよく香る場所をなぞる 汗の名ごりの味 そのまま首筋を伝う さっきから何 匂い 香水それ嗅いでた そうもっと嗅ぐ ん 手をうつぶせなところへ背から回していく 汗の味しかしなかったよ そ 左手で乳房をつつみ込む 乳首がふわととがる 上体をかえらせそこに 乗りかかり頭から毛布へもぐる ゆるやかにひろまった胸に寄っていって 乳首の先を上くちびると下くちびるの間ではさんで 声が漏れるそして腕が毛布ごと頭を抱え込んでくる こもってくる 湿り重くなり包まれその淡い闇のなかにいてふと 布一枚をはさんでいながら 顔を見合わせている気分がする 210 名前:(続き)[sage] 投稿日:03/02/18 00 37 ID eUKWx5TP 今日へんだよ なんで へん そか 毛布から顔をのぞかせるとカーテン越しに街灯りが入ってきていた となりで身を起こしたのに合わせまた飛んでくる重たい匂い ほぼま上にあるしろい細肩を手を伸ばしつかまえたおし したいすっごくほんとに そういう してるじゃん わらいかるく手のひらが肩にあたってくる 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ ノイズライム 211 名前:ノイズライム(1)[sage] 投稿日:03/02/18 13 09 ID wmy7+dB2 心が 痛んで泣きたくなるような 気持ちだ つらく切ない 悲哀 大切な人に死なれてかなしい 誠意が通じなくてかなしい 愛し 身にしみていとしい 切ないほどにかわいい 愛 何そこの児のここだかなしき 心にしみるような趣だ 深い感興 感ずる みちのくはいづくはあれど 塩釜の浦こぐ舟の綱手かなしも 212 名前:ノイズライム(2)[sage] 投稿日:03/02/18 13 10 ID wmy7+dB2 見事だ 感心するほど立派だ かなしくせられたりとて、見あさみけるとなん 貧苦がつらい ひとりあるせがれを行く末の楽しみに、かなしき年をふりしに 悲しいにつけ愛しいにつけ 感情が痛切に迫って 心が強く打たれるさまを表す意 原義 かなしげ かなしげ かなしげ 悲しい哉 悲しいことには 残念なことには 体力の差はいかんともしがたい かなしい 悲しい 悲しそうに 悲しげに sadly sorrowfully 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 流離 213 名前:流離[] 投稿日:03/02/18 14 49 ID HrwsLcG8 オリーヴ 掬いあげれば流れ落ちる海面のゼリーの色に 奇跡的に内包されたまま残る強く若い薫 オリーヴ 撥剌とした汗のような 潮に解かれては散る大粒の珠 私はそれを持ち帰れなかった 鉄塔の袂にある 過去の石で作られた我が家に 年老いていく犬の背を撫でながら暮らしている 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ はなれてゆくとき 214 名前:はなれてゆくとき[sage] 投稿日:03/02/18 15 04 ID LQ8djGqD 「センチメンタリズムは大嫌いだ」 と こぼしたその口に 口づけする私のことを あなたはどうおもう? 私は知っている あなたのような人が 一番センチメンタルだということを それでもあなたは否定するでしょう 数え切れないほどの資料を持って 「僕は違う」というはずです 私の言うことが 当たるか外れるか そんなことには興味はない あなたがいまどう思っているのか それがしりたいだけ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ へちま男 215 名前:へちま男[] 投稿日:03/02/18 16 16 ID +TEH36AW つまらないものですが。と、大きな包み紙 へそ曲げられて、ごま取られる前に 化粧箱ぶち破って、包み紙つんざいて 逃げ出す後ろ姿は、へちま男 それはあまりにも、つまらないものすぎる そんなことくらい、自分が一番よく知っていた 女湯に逃げ込んだ、へちま男 あらこれがいいのよ、うふこれが一番よね 石鹸塗られて、やわらかい白肌へ 婆さんの皺も伸ばせ、黄色いへちま男 骨抜きにされて、水を抜かれたへちま男 あらいい感じだわ、うふ綺麗にしてちょうだい 化粧乗りを助けるため、乙女のすっぴんへ 存在を投げ出した、魚座のへちま男 乙女にも婆さんにも喜ばれ、利用されるだけ利用され 遂には洗面台の排水溝に消えたが、とても嬉しそうだった 生まれかわっても、きっとへちまで生まれる ぼくはへちまだから、へちま以外のものにはなれないから 贈り物にされるなら、女性の元へだけ贈ってほしい 同性に贈られたと気づいた瞬間、ぼくはまた逃げ出そう けっして男には価値を見出されないのだ、へちま男 216 名前:へちま男(続き)[] 投稿日:03/02/18 16 32 ID FogvVZrd それでもいいや、と笑いながら 男臭い黒土の畑の上、空間にぽんとお邪魔して また生まれ変わってくるのだ、へちま男 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 鶴 217 名前:鶴[] 投稿日:03/02/18 21 00 ID JkyepYlt 笑わないことを砦にして 照りつける言葉を防ぐ そういうのは幼いしるしだと 思わないでもなかったけれど いつでも二・三拍遅れてしまうわたしの こころの波際がもう 誰にも届かないというなら もしもそうなら 満たされていた朝の折り鶴を 開いてゆく夜の指はふやけているから 息のつぎかたひとつによっても 破れて しまいそうになる そんな些細な仕事を、と あなたがけして咎めずにいてくれたのは 無言の 愛撫だったのかもしれない のばした 浅葱色の千代紙 飛び立つことのなかった 翼のかたちを残して 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 笑う夏草たち 221 名前:笑う夏草たち(1)[sage] 投稿日:03/02/18 22 28 ID PdlIu5GO 家に帰るといつも 笑顔で出迎えてくれた犬が その日だけは横になったままで 名前を呼んでも起きなかったとしても 私は何度その光景を繰り返しても 失われたものを決して信じようとはしないだろう 何年経っても忘れられない日付がある 1997年7月27日17: ジロは私の前では 眠ったことがなかった。一緒に行った家族旅行、ワゴン 車の中で一夜を過ごした時、眠る私を守るようにジロは 一晩中、私の傍で立っていた。 暑い夏だ った。私は電気製品の部品を取り扱うアルバイトに追わ れて、毎日を多忙の中で暮らしていた。あと三日だ。あ と三日でアルバイトが終わる。夏休み最後の31日は、い ままで遊んであげられなかったぶん、ジロといっぱい遊 んであげるんだ。 いっぱい、遊んで、あげるんだ。 仕事 をしている間中、そして帰り道を歩く間中、熱射病で倒 されそうな生命を支えながら私は、ジロのことばかりを 考えていた。熱射病で死んだりしてないよね。大丈夫、 涼しい木陰にハウスはあるのだから。 222 名前:笑う夏草たち(2)[sage] 投稿日:03/02/18 22 31 ID PdlIu5GO お母さん。でも10 時から2時くらいの間は、太陽がハウスを襲うから、反 対側の木陰にジロを動かしておいてね。 家に帰るといつ も、笑顔で迎えてくれるジロが、ハウスにいない。反対 側の木陰で、寝てる。寝てる。初めて見た、ジロの寝顔。 かすかに揺れた、背の高い向日葵。離れすぎたところに 置かれてあった水飲み器。私の心を突き放した、裏庭に 吹く風。固く張っていた、銀色の鎖。 私はジロの目や 口から入り込もうとする緑色の蝿たちを憎しみを込めて 追い払いながら、それでも奇跡を願った。いつジロが目 覚めてもいいように、蝿も蟻もやって来ない、物置小屋 の入り口に抱いていった。こんなに大きなジロが、こん なにも軽い。ジロはギターじゃないんだから、だめだよ、 もっと柔らかく運ばれないとね。 私はTVもつけずに御 飯を食べた。ひとりで食べた。お母さんがどこへ出掛け たのかなんて知るはずもなく。きっとまたいつものよう に、友達が訪ねて来て、話に夢中になって、そのまま一 緒に健康ランドにでも遊びに行ったのだろう。起きてよ、 ジロ。起きてよ、ジロ。ただそれだけを繰り返しながら 味のない御飯をひとりで食べた。食べたという記憶も残 らない御飯を。 223 名前:笑う夏草たち(3)[sage] 投稿日:03/02/18 22 34 ID PdlIu5GO ドアを開けると、やはりジロは寝ていた。 私がはじめて泣いたのは、自分の部屋に入った瞬間だっ た。誰も見ていないのに、我慢する必要はなかったのに、 なぜかそこまで堪えていた。それから五日ほどの間は、 一日の大半を泣いて過ごすことになった。 「しかしネロ もうじき又夏がやってくる 新しい無限に広い夏がやってくる そして 僕はやっぱり歩いてゆくだろう 新しい夏をむかえ 秋をむかえ 冬をむかえ 春をむかえ 更に新しい夏を期待して すべての新しいことを知るために そして すべての僕の質問に自ら答えるために」 家に帰るといつも ラヴは私を出迎えてくれない 224 名前:笑う夏草たち(完)[sage] 投稿日:03/02/18 22 34 ID PdlIu5GO かつてジロのいたハウスの中で、尻尾のないお尻をこち らに向けて、それでも耳と目だけはしきりにこちらを気 にしている犬は、私が近づいた途端、だまし討ちにする ようにぶつかってくる。そっけないふりをしていても、 ちゃんと私にはわかっている。散歩中、私が建物の陰に 隠れると、ラヴは必死になって私の姿を探しはじめるこ と。 ラヴの顔を見ていると、何も悲しくはないのに涙が零れ てしまう時がある。去年産まれたばかりの彼女の若い肉 体の中に、蝿が潜り込む冷たさを感じてしまうことがあ る。きっと15年。もしかしたら10年。あるいは明日にで も。その時はやって来る。 きっと60年。もしかしたら40年。あるいは明日にでも。 その時が来るまでに、私はこの世に溢れている哀しみに 対して、答えることができるだろうか。答えたい。私の ことばで。ジロのため、ラヴのためにも、そして私を置 いて行ってしまうすべてのものたちのためにも。 私が笑って歩き出せば、きっと彼らも笑いながら、私の いなくなった夏をともに駆け回ってくれるだろう。 その時、きっと緑色の草原は、笑い声をあげるように揺 れているだろう。生命あった頃の、私たちのように。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~ 括弧内、谷川俊太郎「ネロ」より引用 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 道化 225 名前:道化 1/2[sage] 投稿日:03/02/18 23 36 ID aeVdVqEZ 道化の眼に 人の色を見つける 見てはいけない 気付いてはいけない色に 僕はひどくうろたえる 愛想よく笑う仮面に 決して笑わない,眼 観衆は一挙手一投足に笑い,歓声を上げる 玉乗りに ジャグリングに マジックに 眼は,笑わない ひたすらに,真剣に, 無表情に 226 名前:道化 2/2[sage] 投稿日:03/02/18 23 37 ID aeVdVqEZ 愛想笑いの仮面がおどけ 観衆が笑い 僕は俯く 笑いの使徒は, その中身は, 人であった 仮面が踊り 観衆が笑う中 僕は一人俯き 観衆に,仮面に,道化に 背を向ける 無表情に 道化の眼を宿して 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 4 5 6 ページ先頭へ トップページ